小学校での研究発表会

とある小学校と,授業場面での教師と児童によるコミュニケーションに関する共同研究を3年間行ってきた。今年度が3年目にあたり,先日その成果を先生方の前で発表してきた。今回は,共同でデータを分析している関根和生さんと一緒。関根さんは発表がうまくて,学校の先生から「好きだ」とお褒めをいただいていた。

分析は,ビデオに撮った授業に基づいている。今回は,教師と児童の身体的な動きを徹底的に細かく見るという目的があるので,ビデオで撮影することは必然的だった。クラスにビデオを入れさせていただくというのは難しい。プライバシーの問題など,いろいろとクリアしなければならないことがたくさんあるからである。

そういう起こりうる問題を越えて,研究の目的にご賛同くださったのが,その小学校の校長先生はじめ先生方だった。特に校長先生が非常に面白がってくださり,全面的にサポートしてくださった。先生にはことばにできないくらいの感謝の気持ちがある。学校の授業研究を引き続き行っていくことが,先生のお気持ちに応える誠意だと思う。

発表会には全校の先生が集まっておられた。ものすごい熱意である。

校長先生から趣意説明をいただいた後,司会をバトンタッチし,2人の分析を報告。関根さんは挙手と身振り,私は視線の動きと発話について。最後に,校長先生からコメントをいただく。

その後に他の先生方からご意見をいただいた。率直に言って,本質的な質問や感想をいただくことができたと思う。ありていに言えば「いただいたご意見を参考に今後もがんばっていきたい」ということなのだが,「どうがんばればいいのか」を具体的に指し示していただけた。

例えば教室には,実物投影機(書画カメラみたいなもの)が一昨年導入された。それによって,児童の視線の動かし方が変わったような印象がある,と,ある先生がおっしゃった。これは本当に嬉しいサジェスチョン。授業では,黒板,教科書,他の子ども,教師など,さまざまなリソースがあり,それらを折り合わせて個々の子どもが学習課題に取り組んでいく。そこにさらにもう一つリソースが加わることによって,いかにして集団的な相互行為と個々人の思考のプロセスが再編成されるか。面白いテーマになる。

発表会のあと用意していたいだ宴席で,4月から月1くらいのペースで授業をきちんと見せていただくこと,もう少し小規模なものになるかもしれないが研究会を定期的に実施することを先生方と約束した。

普段はみなさんお忙しそうで声をかけるのもはばかられるほどなので,これを機会にいろんな先生とお話しさせていただく。こんなに楽しい飲み会はそうめったにあるものではない。

『心理測定尺度集Ⅰ~Ⅵ』所収尺度まとめ【ほぼ完全版】

『心理測定尺度集Ⅰ~Ⅵ』(堀洋道先生監修,サイエンス社)に所収されている300以上の尺度を,項目ごとに整理し直して一覧できるリストを作成しました。

出版社の紹介サイト 心理測定尺度集Ⅰ     

どの尺度をどの項目に入れるかは,元の尺度集の整理を尊重しつつ,私の方で独自に立項した部分もあります。

各尺度名の前にある記号(例:Ⅰ-5)は,尺度集の番号と当該の尺度が紹介されている開始ページを示します。Ⅰ-5なら,『心理測定尺度集Ⅰ』の5ページから当該の尺度の紹介が始まることを示します。

当該の尺度が発表された元の論文を参照しやすくするため,各尺度名の後ろの著者および発表年から,書誌情報へリンクを張っておきました。リンク先は,CiNii,CiNii Books,J-STAGEのJournal Archive,国際雑誌のContents Table,大学図書館リポジトリなどです。リンク先がないのは,ネット内の文献情報が今のところ確認できていないものです(もしもあればお知らせいただけるとありがたいです)。

なお,論文の本文がPDF化されていれば,リンク先のページからPDFを読めるようになっています(PDFに直接リンクを張ることはしていません)。役立てていただければ幸いです。

修正履歴
2012.1.29 初公開
2012.1.30 修正(『Ⅵ』所収項目追加,各巻コラム内尺度追加,項目の整理)
2012.1.31 修正(リンク追加)
2013.6.14 修正(リンク切れ修正)・イントロ一部修正
2017.4.5~7 リンク切れ修正完了


目次
1 自己・自我
 自己概念・自己知識 / 自己評価・自尊感情 / 自己への関心 / 自己制御 / 自我同一性の形成
2 一般的性格
3 動機づけ・欲求
4 認知判断傾向
5 価値観・社会的態度
6 ジェンダー・性役割
7 対人態度
 対人認知 / 信頼感・愛着 / 好意・愛情 / 共感性・他者意識
8 自己開示・自己呈示
 自己開示・自己呈示 / 被服行動
9 対人関係
 夫婦関係 / 親子・家族関係 / 友人関係
10 対人行動
 援助 / 攻撃・怒り / コミュニケーション / 社会的スキル / インターネット・携帯電話
11 集団・リーダーシップ
 集団 / リーダーシップ
12 適応とライフイベント
 適応 / 幸福感・健康 / 出産・育児に関する意識 / 災害後の心理 / ライフスタイル
13 学校・教育・学習
 学校・教育 / 学習・学習者 / 学校に対する態度 / 障害のある子どもと特別支援教育
14 産業・進路選択
 産業 / 進路選択
15 感情・気分
 感情 / 気分 / 孤独感・シャイネス
16 抑うつと不安
 抑うつ / 抑うつに関連した意識や観念 / 不安
17 人格障害と問題行動
 人格障害 / 摂食障害
18 ストレスとコーピング
 ストレス / 外傷経験 / コーピング / ソーシャル・サポート
19 看護者・介護者・カウンセリング
 看護と心理 / 看護者・介護者の心理 / カウンセリング

1 自己
1-1 自己概念・自己知識

1-2 自己評価・自尊感情

1-3 自己制御

1-4 自我同一性の形成

  • Ⅰ-72 基本的信頼感尺度(谷,1996)
  • Ⅰ-76 ラスムッセンの自我同一性尺度日本語版(宮下,1987
  • Ⅰ-86 多次元自我同一性尺度(谷,1997a;谷,1997b;谷,1998;谷,2001
  • Ⅰ-91 アイデンティティ尺度(下山,1992
  • Ⅰ-95 同一性地位判定尺度(加藤,1983
  • Ⅰ-101 青年期の自我発達上の危機状態尺度(A水準・B水準)(長尾,1989
  • Ⅴ-42 改訂版世代性関心尺度(丸島・有光,2007
  • Ⅴ-47 ジェネラティヴィティ尺度(串崎,2005a

2 一般的性格

3 動機づけ・欲求

4 認知判断傾向
4-1 認知判断傾向

4-2 完全主義

5 価値観・社会的態度

6 ジェンダー・性役割

7 対人態度
7-1 対人認知

7-2 信頼感・愛着

7-3 好意・愛情

  • Ⅱ-19 恋愛に対する態度尺度(和田,1994
  • Ⅱ-26 日本版Love-Liking尺度(藤原・黒川・秋月,1983)
  • Ⅱ-32 LETS-2(松井・木賊・立澤・大久保・大前・岡村・米田,1990)
  • Ⅱ-41 スタンバーグの愛のトライアングル理論と測定尺度(Sternberg, 1986; Sternberg, 1998
  • Ⅴ-206 異性交際中の感情尺度(立脇,2007
  • Ⅴ-211 恋愛イメージ尺度(金政,2002

7-4 共感性・他者意識

8 自己開示・自己呈示
8-1 自己開示・自己呈示

8-2 被服行動

9 対人関係
9-1 夫婦関係

9-2 親子・家族関係

9-3 友人関係

10 対人行動
10-1 援助

10-2 攻撃・怒り

10-3 コミュニケーション

10-4 社会的スキル

10-5 インターネット・携帯電話

11 集団・リーダーシップ
11-1 集団

11-2 リーダーシップ

12 適応とライフイベント
12-1 適応

12-2 幸福感・健康

12-3 出産・育児に関わる意識

12-4 災害後の心理

12-5 ライフスタイル

13 学校・教育・学習
13-1 学校・教育

13-2 学習・学習者

13-3 学校に対する態度

13-4 障害のある子どもと特別支援教育

14 産業・進路選択
14-1 産業

14-2 進路選択

15 感情・気分
15-1 感情

15-2 気分

15-3 孤独感・シャイネス

16 抑うつと不安
16-1 抑うつ

16-2 抑うつに関連した意識や観念

16-3 不安

17 人格障害と問題行動
17-1 人格障害

17-2 摂食障害

18 ストレスとコーピング
18-1 ストレス

18-2 外傷経験

18-3 コーピング

18-4 ソーシャル・サポート

  • Ⅱ-329 職場用ソーシャル・サポート尺度(小牧・田中,1993
  • Ⅲ-44,Ⅳ-331 学生用ソーシャル・サポート尺度(久田・千田・箕口,1989)
  • Ⅲ-53 地域住民用ソーシャルサポート尺度(堤・堤ら,1994堤・萱場ら,2000
  • Ⅲ-57 高齢者用ソーシャル・サポート尺度(野口,1991
  • Ⅲ-63 在日中国系留学生用ソーシャル・サポート尺度(周,1993
  • Ⅲ-65 ソーシャル・サポート内容およびサポート源の分類(福岡,2000)
  • Ⅳ-331,Ⅲ-41 小学生用ソーシャル・サポート尺度(嶋田,1993)

19 看護者・介護者・カウンセリング
19-1 看護と心理

19-2 看護者・介護者の心理

19-3 カウンセリング

サイエンス社『心理測定尺度集Ⅰ~Ⅴ』所収尺度一覧

学部の実習で尺度とはどんなものかを体験してもらうために必要だったので,堀先生監修の『心理測定尺度集』をまとめて購入。

どんな尺度がこれまでに開発されてきたのかをざっと見てもらうために,5冊の目次をもとに,所収の尺度一覧を作成した。それがこれ。数えたら全部で247もあるんですね。執筆や編集は大変な仕事だったろうなあ…。

目次を見てちまちま打ち込んでいたんですが,全部終わった後で,国立国会図書館がこのようなページを作成していたことを知る。むがー。でも,国会図書館のページには,まだ最新5巻が未収録のようで,やる意味はあったかなと。 

こうして見ると,大項目・中項目とも,5巻の中で重複しているものがあるので,その辺のレベルでまとめて,目当ての尺度がどの巻に掲載されているかを示すともっと使いやすくなるのかもしれない。ついでに,もとの論文をCiNiiのデータにリンクするとかね。余力があればの話。

 心理測定尺度集Ⅰ
1 自己
 自己概念・自己知識

  • 自己認知の諸側面測定尺度(山本・松井・山成,1982)
  • 相互独立・相互協調的自己感尺度(木内,1995)
  • 自己肯定意識尺度(平石,1990b)

自己評価・自尊感情

  • 自尊感情尺度(山本・松井・山成,1982)
  • 自己受容測定尺度(沢崎,1993)
  • 特性的自己効力感尺度(成田・下仲・中里・河合・佐藤・長田,1995)

 自己への関心

  • 自意識尺度(菅原,1984)
  • 自己認識欲求尺度(上瀬,1992)
  • 没入尺度(坂本,1997)

2 自我同一性の形成
 自我同一性の形成

  • 基本的信頼感尺度(谷,1996)
  • ラスムッセンの自我同一性尺度日本語版(宮下,1987)
  • 多次元自我同一性尺度(谷,1997a;1997b;1998;2001)
  • アイデンティティ尺度(下山,1992)
  • 同一性地位判定尺度(加藤,1983)
  • 青年期の自我発達上の危機状態尺度(A水準・B水準)(長尾,1989)

3 一般的性格
 一般的性格

  • 新性格検査(柳井・柏木・国生,1987)
  • Big Five尺度(和田,1996)
  • 個人志向性・社会志向性PN尺度(伊藤,1993;1995)

4 ジェンダー・性役割
 ジェンダー・性役割

  • BSRI日本語版(東,1990;1991)
  • M-H-F scale(伊藤,1978)
  • 平等主義的性役割態度スケール短縮版(鈴木,1987;1991;1994)
  • 性差感スケール(伊藤,1997;1998;2000)
  • ジェンダー・アイデンティティ尺度(土肥,1996)

5 認知判断傾向
 認知判断傾向

  • (成人用一般的)Locus of Control尺度(鎌原・樋口・清水,1982)
  • 発話傾向尺度(岩男,1995;岩男・堀,1996;1998)
  • 時間的展望体験尺度(白井,1994;1997)
  • 認知的熟慮性-衝動性尺度(滝聞・坂元,1991)
  • 心理的健康と関連する曖昧さ耐性尺度(増田,1994;1998)
  • 認知欲求尺度(神山・藤原,1991)
  • 楽観主義尺度(中村ら,2000)

6 感情・気分
 孤独感・シャイネス

  • 孤独感の類型判別尺度(落合,1983)
  • 改訂版UCLA孤独感尺度日本語版(諸井,1991ほか)
  • 特性シャイネス尺度(相川,1991)
  • シャイネス尺度日本語版(桜井・桜井,1991)
  • 早稲田シャイネス尺度(鈴木・山口・根建,1997)

 気分

  • 多面的感情状態尺度(寺崎・岸本・古賀,1992など)
  • 気分調査票(坂野ら,1994)

7 自己開示・自己呈示
 自己開示・自己呈示

  • 開示状況質問紙(遠藤,1989)
  • セルフ・ハンディキャッピング尺度(沼崎・小口,1990)
  • ユーモア態度尺度(上野,1993;宮戸・上野,1996)
  • セルフ・モニタリング尺度(岩淵・田中・中里,1982)

 被服行動

  • 被服関心度質問表(神山,1983a)
  • 被服行動尺度(永野,1994)
  • 知覚されたファッション・リスク評定尺度(神山・苗村・高木,1993)
  • 服装によって生起する多面的感情状態尺度(西藤・中川・藤原,1995)

心理測定尺度集Ⅱ
1 他者の認知・他者への好意
 対人認知

  • 特性形容詞尺度(林,1978ほか)

 好意・愛情

  • 恋愛に対する態度尺度(和田,1994)
  • 日本版Love-Liking尺度(藤原・黒川・秋月,1983)
  • LETS-2(松井・木賊・立澤・大久保・大前・岡村・米田,1990)

2 動機づけ・欲求
 動機づけ・欲求

  • 日本語版Sensation-Seeking Scale(寺崎・塩見・岸本・平岡,1987)
  • 達成動機測定尺度(堀野,1987)
  • ユニークさ尺度(宮下,1991)
  • 日本版MLAM承認欲求尺度(上田・吉森,1990)
  • 成功恐怖(FS)測定尺度(堀野,1991)

3 対人態度
 信頼感・愛着

  • 対人信頼感尺度(堀井・槌谷,1995)
  • 信頼感尺度(天貝,1995;1997)
  • 内的作業モデル尺度(戸田,1988)

 共感性・他者意識

  • 情動的共感性尺度(加藤・高木,1980)
  • 共感経験尺度改訂版(角田,1994)
  • 他者意識尺度(辻,1993)

4 対人関係
 家族関係・友人関係

  • 家族機能測定尺度(草田・岡堂,1993)
  • 夫婦関係満足尺度(諸井,1996)
  • 親役割診断尺度(谷井・上地,1993)
  • 孫-祖父母関係評価尺度(田端・星野・佐藤・坪井・橋本・遠藤,1996)
  • 友人関係尺度(岡田,1995)
  • KiSS-18(菊池,1988)

5 対人行動
 援助

  • 向社会的行動尺度(大学生版)(菊池,1988)
  • 援助規範意識尺度(箱井・高木,1987)
  • 心理的負債感尺度(相川・吉森,1995)

 攻撃・怒り

  • 日本版Buss-Perry攻撃性質問紙(安藤・曽我・山崎・島井・嶋田・宇津木・大芦・坂井,1999)
  • STAXI日本語版(鈴木・春木,1994)

6 集団・リーダーシップ
 集団

  • 集団同一視尺度(7項目版および12項目版)(唐沢,1991)
  • 間人度尺度(柿本,1995)
  • 相互独立的-相互協調的自己感尺度(高田,2000)
  • 国民意識(ナショナル・アイデンティティ)尺度(唐沢,1994)
  • 集団主義尺度(改訂版)(ヤマグチ・クールマン・スギモリ,1995)

 リーダーシップ

  • PM指導行動測定尺度(三隅,1984)
  • トップマネジメントリーダーシップのPMスケール(三隅,1984a)
  • LPC尺度(白樫,1992)

7 産業・職業ストレス
 産業

  • ワーク・ファミリー・コンフリクト尺度(金井・若林,1998)
  • 女性管理職に対する態度尺度(日本語版WAMS)(若林・宗方,1985)
  • 役割受容尺度(三川,1990)
  • 職場環境,職務内容,給与に関する満足感測定尺度(安達,1998)

 職業ストレス

  • 職場ストレッサー尺度・ストレス反応尺度(島津・布施・種市・大橋・小杉,1997;小杉,2000)
  • 職場用コーピング尺度(庄司・庄司,1992)
  • コーピング尺度(職場ストレス測定用)(島津・小杉,1997;小杉,2000)
  • 職場用ソーシャル・サポート尺度(小牧・田中,1993)

8 進路選択
 進路選択

  • 成人キャリア成熟尺度(坂柳,1999)
  • 職業未決定尺度(下山,1986)
  • 進路不決断尺度(清水,1990)
  • 進路選択に対する自己効力尺度(浦上,1995)

9 価値観・社会的態度
 価値観・社会的態度

  • 価値志向性尺度(坂井・山口・久野,1998)
  • 正当世界尺度(今野・堀,1998)
  • 死観尺度(金児,1994)
  • 死に対する態度尺度(DAP)(河合・下仲・中里,1996)
  • 性的態度尺度(和田・西田,1992)

10 ライフスタイル
 ライフスタイル

  • ゆとり(感)尺度(古川・山下・八木,1993)
  • 生きがい感スケール(近藤・鎌田,1998)
  • 生き方尺度(板津,1992)
  • プライバシー志向性尺度(吉田・溝上,1996)
  • プライベート空間機能尺度(泊・吉田,1998b)

心理測定尺度集Ⅲ
1 ストレス
 ストレス

  • 対人ストレスイベント尺度(橋本,1997)
  • 対人・達成領域別ライフイベント尺度(高比良,1998)
  • 中学生用学校ストレッサー尺度(岡安・嶋田・丹羽・森・矢冨,1992)

 コーピング

  • コーピング尺度(尾関,1993)
  • 3次元モデルに基づく対処方略尺度(上村・海老原・佐藤・戸ヶ崎・坂野,1995)
  • 中学生用コーピング尺度(三浦・坂野・上里,1997)

 ソーシャル・サポート

  • 学生用ソーシャル・サポート尺度(久田・千田・箕口,1989)
  • 地域住民用ソーシャルサポート尺度(堤・堤ら,1994;堤・萱場ら,2000)
  • 高齢者用ソーシャル・サポート尺度(野口,1991)

2 適応とライフイベント
 適応

  • バーンアウト(燃えつき症候群)尺度(久保・田尾,1992)
  • 日本的タイプA行動評定尺度(瀬戸・長谷川・坂野・上里,1997)

 幸福感・健康

  • 日本版HLC(主観的健康統制感)尺度(堀毛,1991a)

 出産に関わる意識

  • 日本版エジンバラ産後うつ病自己評価票(岡野ら,1996)
  • 母性意識尺度(大日向,1988)
  • 育児ストレス尺度(生後6カ月用)(佐藤・菅原・戸田・島・北村,1994)
  • 対児感情尺度(改訂版)(花沢,1992)

 災害後の心理

  • 改訂出来事インパクト尺度(飛鳥井,1999)
  • 外傷後症状尺度(PTSS-10)(Kato et al., 1996)
  • PTSD尺度(林,1995)

3 抑うつと不安
 抑うつ

  • ベック抑うつ尺度(林,1988a;林・瀧本,1991)
  • 日本語版キャロル抑うつ自己評価尺度(島・鹿野・北村・浅井,1985)

 抑うつに関連した意識や観念

  • ベック絶望感尺度(Tanaka et al., 1998)
  • 拡張版ホープレスネス尺度(高比良,1998a)
  • 不合理な信念測定尺度短縮版(森・長谷川・石隈・嶋田・坂野,1994)

 不安

  • 愛教大コンピュータ不安尺度(平田,1990)
  • STAI日本語版(清水・今栄,1981)
  • 青年版テスト態度検査日本語版(荒木,1988;1989)
  • 対人恐怖心性尺度(堀井・小川,1996;1997)
  • 大学生活不安尺度(藤井,1998)

4 人格障害と問題行動
 人格障害

  • ミロン臨床多軸目録境界性スケール17項目短縮版(井沢・大野・浅井・小此木,1995)
  • 自己愛人格目録短縮版(小塩,1998b)
  • 病理的特徴に基づく自己愛に関する尺度(岡田,1998)
  • 解離性体験尺度-Ⅱ(田辺・小川,1992)
  • 自己志向的完全主義尺度(桜井・大谷,1997)
  • 久里浜式アルコール依存症スクリーニング・テスト(斎藤・池上,1978)
  • 非現実感質問紙(須永,1996)

 摂食障害

  • 日本語版EAT-26(Mukai et al., 1994)

5 看護と心理
 看護と心理

  • 蓄積的疲労兆候インデックス(越河,1975;越河・藤井・平田,1992)
  • 月経随伴症状日本語版(秋山・茅島,1979)
  • 簡略更年期指数(小山・麻生,1992)
  • 改変型日本語マギル痛み質問票(阪本,1992)
  • 改訂長谷川式簡易知能評価スケール(長谷川,1974;加藤ら,1991)
  • 老研式活動能力指標(古谷野・柴田・中里・芳賀・須山,1987)

 看護者・介護者の心理

  • 看護婦の職務満足度尺度(尾崎・忠政,1988)
  • 看護婦の自立性測定尺度(菊池・原田,1997)
  • 介護負担感スケール(中谷・東條,1989)
  • 介護者・患者関係アセスメント票(市川・中川・大井ら,1986)

6 学校・教育・学習
 学校・教育

  • 所属校の教育相談体制に関する質問尺度(伊藤,1997)
  • 教師特有のビリーフ尺度(河村・國分,1996)
  • 教師のシャイネス評価尺度(高柳・田上・藤生,1998)

 学習・学習者

  • 学習目標志向測度(谷島・新井,1994)
  • いじめの影響尺度(香取,1999)
  • 学校ぎらい感情測定尺度(古市,1991)
  • 学校生活満足度尺度(高校生用)(河村,1999)

心理測定尺度集Ⅳ
1 自己
 自己概念

  • 児童・生徒用相互独立的-相互協調的自己感尺度(高田,1999,2000)
  • 児童用自己意識尺度(桜井,1992)

 自尊感情・自己評価

  • 児童用コンピテンス尺度(桜井,1992)
  • 自己受容尺度(伊藤,1991)
  • 子ども用一般主観的統制感尺度(神田,1993)

 自己制御

  • 児童のself-control尺度(庄司,1993)
  • 幼児の自己主張-自己抑制に関する質問紙(首藤,1995)

2 パーソナリティと感情
 パーソナリティ

  • 小学生用5因子性格検査(曽我,1999)
  • 子ども用多次元自己志向的完全主義尺度(桜井,2005)

 共感性・規範・態度

  • 多次元的共感性尺度(登張,2003)
  • 社会的責任目標尺度(中谷,1996)

 感情

  • 青年用罪悪感質問紙(石川・内山,2002)
  • 児童・生徒用妬み傾向尺度(澤田・新井,2002)
  • 敵意的攻撃インベントリー(秦,1990)

3 動機づけと学習
 動機づけ

  • 内発的-外発的動機づけ尺度(桜井・高野,1985)
  • 達成目標傾向尺度(速水・伊藤・吉崎,1989)
  • 学芸大式学習意欲検査(簡易版)(下山・林ら,1983)

 学習

  • 学習法略の使用尺度(佐藤・新井,1998)
  • 学習観尺度(植木,2002)

4 家族と友人
 親子関係

  • 母親に対する愛着尺度(本多,2002)
  • 親子間の信頼感に関する尺度(酒井ら,2002;酒井,2005)
  • 親の養育態度尺度(中道・中澤,2003)

 友人関係

  • 友人との活動,友人に対する感情,友人への欲求の質問紙(榎本,2003)

5 対人関係
 対人感情・動機づけ

  • 友人関係場面における目標志向性尺度(黒田・桜井,2001)
  • 親和動機尺度(杉浦,2000)

 社会的スキル

  • 幼児の社会的スキル尺度(中台・金山,2002)
  • 学校生活スキル尺度(飯田・石隈,2002,2006)

 孤独感・疎外感

  • 孤独感尺度(落合,1983)
  • 対人的疎外感尺度(杉浦,2000)
  • 中学生用疎外感尺度(宮下・小林,1981)

6 無気力と不安
 無気力・不安

  • 無気力感尺度(下坂,2001)
  • 対人不安傾向尺度(松尾・新井,1998)
  • 算数不安尺度・ソーシャルサポート尺度(渡部・佐久間,1998)

7 ストレス
 ストレッサー・ストレス反応

  • 小学生用学校ストレッサー尺度(嶋田,1998)
  • 学業ストレッサー評価尺度(神藤,1998)
  • 小学生用ストレス反応尺度(SRS-C)(嶋田・戸ヶ崎・坂野,1994)
  • 中学生用ストレス反応尺度(岡安・嶋田・坂野,1992)

 コーピングとソーシャル・サポート

  • 小学生用ストレスコーピング尺度(大竹・島井・嶋田,1998)
  • 学業ストレス対処方略尺度(神藤,1998)
  • 小学生用ソーシャル・サポート尺度(嶋田,1993)

8 適応
 学校適応

  • 小学生用学校不適応感尺度(戸ヶ崎・秋山・嶋田・坂野,1997)

 不登校傾向

  • 登校回避感情測定尺度(渡辺・小石,2000)

9 障害のある子どもと特別支援教育
 子どもの行動チェックリスト

  • 乳幼児期行動チェックリスト改訂版(金井・長田・小山・栗田,2004)
  • 東京自閉行動尺度(立森ら,2000)
  • 小児行動質問表改訂版(井筒・長田・立森・長沼・加藤・堤,2001)

 保護者のストレス

  • 母親のストレス尺度(田中,1996)
  • Questionnaire on Resources and Stress(QRS)簡易版(稲浪・小椋・ロジャーズ・西,1994)

心理測定尺度集Ⅴ
1 自己・自我
 自己概念

  • 満たされない自己尺度(藤・湯川,2005)
  • 変化動機尺度(佐久間・無藤,2003)
  • 自己愛的脆弱性尺度(NVS)短縮版(上地・宮下,2009)

 自尊感情・自己評価

  • 被受容感・被拒絶感尺度(杉山・坂本,2006)
  • 劣等感(高坂,2008)
  • 仮想的有能感尺度(速水,2006;Hayamizu et al., 2004)

 自我同一性の形成

  • 改訂版世代性関心尺度(丸島・有光,2007)
  • ジェネラティヴィティ尺度(串崎,2005a)

2 認知・感情・欲求
 認知判断傾向

  • 批判的思考態度尺度(平山・楠見,2004)
  • ネガティブな反すう尺度(伊藤・上里,2001)
  • 多次元完全尺度認知尺度(小堀・丹野,2004)

 感情

  • 一般感情尺度(小川ら,2000)
  • 一過性運動に用いる感情尺度(新井・竹中・岡,2003)

 動機づけ・欲求

  • 賞賛獲得欲求・拒否回避欲求尺度(小島・太田・菅原,2003)
  • 課題価値測定尺度(伊田,2001)
  • 友人関係への動機づけ尺度(岡田,2005;Okada, 2007)

3 対人認知・対人態度
 対人態度・対人感情

  • 改訂版重要他者に対する再確認傾向尺度(勝谷,2004)

 共感性・他者意識(ゆるし)

  • 多次元共感性尺度(MES)(鈴木・木野,2008)
  • ゆるし傾向性尺度(石川・濱田,2007)

 愛着・依存

  • 一般他者版成人愛着スタイル尺度(ECR-GO)(中尾・加藤,2004b)
  • 対人依存欲求尺度(竹澤・小玉,2004)

4 親密な対人関係
 夫婦関係

  • 夫婦間コミュニケーション態度尺度(平山・柏木,2001)
  • 離婚観尺度(小田切,2003)

 親子・家族関係

  • 親からの自律性援助測定尺度(櫻井,2003)
  • 両親の結婚生活コミットメント認知尺度(宇都宮,2005)

 友人関係

  • 改訂版友人関係機能尺度(丹野,2008)
  • 友人関係測定尺度(吉岡,2001)
  • 山アラシ・ジレンマのパターン尺度(藤井,2001)

 恋愛

  • 異性交際中の感情尺度(立脇,2007)
  • 恋愛イメージ尺度(金政,2002)

5 対人行動
 援助

  • 援助成果測定尺度(妹尾・高木,2003)
  • ボランティア活動継続動機測定尺度(妹尾・高木,2003)
  • 相談行動の利益・コスト尺度改訂版(永井・新井,2008)

 攻撃・怒り

  • 怒り喚起・持続尺度(渡辺・小玉,2001)
  • 関係性攻撃傾向尺度(櫻井・小浜・新井,2005)

6 コミュニケーション
 自己開示・自己呈示

  • 日本語版自己隠蔽尺度(河野,2000a)
  • 自己呈示規範内在化尺度(吉田・浦,2003a)

 コミュニケーション

  • 日常性コミュニケーション尺度(多川・吉田,2006)
  • コミュニケーション・スキル尺度ENDCOREs(藤本・大坊,2007)

 インターネット・携帯電話

  • 情報活用の実践力尺度(高比良ら,2001)
  • 携帯メールの効用認知尺度(五十嵐・吉田,2003)
  • インターネット行動尺度(藤・吉田,2009)

7 社会的態度・ジェンダー
 価値観・社会的態度

  • 社会考慮尺度(斎藤,1999)
  • 行動基準尺度(菅原ら,2006)
  • 死に対する態度尺度改訂版(DAP-R)(隈部,2003)
  • 観光動機尺度(林・藤原,2008)
  • 「居場所」の心理機能測定尺度(杉本・庄司,2006)

 性・ジェンダー

  • 性的リスク対処意識尺度(草野,2006)
  • ジェンダー・アイデンティティ尺度(佐々木・尾崎,2007)
  • 共同性・作動性尺度(土肥・廣川,2004)

2012年に向けて

もうすぐ今年も終わり,2012年が来ようとしています。

これを書いている今現在,まったく年の瀬の気分がありません。なんででしょうかね。

おそらくは,3月の震災や原発のせいで,身内に直接的な被害が出ていて,気が休まらないということもひとつあるのでしょう。日本や世界も含めて経済の展望がまったく見えず,経済が目的化してしまった社会そのものがうろうろしているというのもあるかもしれません。

それでも暦の上では新しい年が始まるわけで,年度で動く大学に身を置くものとしては4月からのルーティンワークに向けて粛々と準備することもまた必要です。

ですから,来年から何か新しいことを始めるわけでもないのですが,どんな仕事をするのか漠然と構想するのは,行動の指針という意味でも大事かな,と思ってます。

自分の仕事においては,2011年を「アウトプットの年」と位置づけて望みました。そのおかげか,学会発表は国内・国際あわせて4件,シンポなどへの登壇(指定討論含む)は6件,論文は2本(うち1本はまだ印刷中),エッセイみたいなのが2本,1~2章書いた本が2冊と,ほんとうに必要最低限ではあると思いますが,過去最高の出力量でした。

「ブレイクしたね」と言われましたが,すでにスランプなので,一発屋の雰囲気が濃厚です。

2012年は,「分析と総合の年」としたいと思います。

そんなわけで,みなさまよいお年をお迎えください。

言語学習研究の理論的課題(3)

社会的関係性の複雑化による幼児のコミュニケーション能力の創発過程

人間は,社会歴史的な関係性の網の目の中に生まれ,そこで育つ独自な存在としてある。われわれは本質的に社会的な存在であり,個々人に固有な現象としての心理は,このことを前提として解明されなければならない(G. H. Mead,Wertsch)。

さて,この基本的姿勢から出発して幼児の言語発達に関する理論をどのように整備できるのか。本論を通して目指されるのは,複雑化していく関係性への適応と働きかけから,幼児の言語,特にコミュニケーション能力(communicative competence)の発達がいかにして創発するかを解明することである。本論が説明しようと念頭に置いている具体的現象には,たとえば,保育園の砂場で友達が遊んでいるところにやってきた幼児がその輪に入れてもらおうと「いーれーて」と言うこと,あるいは同じく保育園で,仲間内のルールに違反した幼児に対して周囲が「あーららこらら」と声を揃えてはやすことが含まれる。このとき,関係性の構築と確認にあたって,幼児がある発話スタイルを選択することをどのように説明できるか。この問いに答え,言語発達の地平から統一的に理解するのが本論の目的である。

身体の成長や社会文化的制度によって,幼児を取り巻く関係性は複雑化するはずである。そこには二つのレベルでの複雑化,すなわち空間的広がりと歴史的蓄積があるだろう。たとえば自転車乗りが可能になれば,移動の範囲は拡張し,出会う可能性のある他者の数は増える。また,制度的に学年が上がってクラスのメンバーが一新されれば,担任教師や同級生の数は蓄積される。幼児にとっておそらく最も大きな関係性の再編成は,家庭から保育・教育組織への移行において生起する。伊藤・茂呂(印刷中)は,このような生活の場の移行過程にともない,教師や同級生など新たに出会う他者と関係性を結ぶ中で,幼児が,その関係性に適切な話し方を探索し利用し始める概略を論じた[研究1]。

 たとえばアメリカのある小学1年生のクラスでは,日課として生徒が一人前に立って,あるテーマに沿ってスピーチをする(シェアリング・タイムと呼ばれる)。このときに生徒が話す韻律は,日常会話にはほとんど見られない,語尾を上げながら伸ばすスタイルであり(Michaels,1981),似たような韻律型は日本の教室でも宮崎(1996)が見出している。こうした音声面での分化すなわちバリエーションの増加は,学校教室という場や,集団の前で話すという活動と密接に結びついた発達の局面と言えよう。

 ここから示唆されるのは,発話の複雑さが,関係性の複雑化に応じる形で深まっていく方向での変化である。しかしその一方で,このように複雑化した発話機能を内面化した子どもが,能動的に関係性を変化させていく方向性もあるだろう。先の例で言えば,適切な韻律型を用いることは,自己を社会的に「良いスピーカー」として認識させる道具とも言えるし,また,相対する他者と自己との関係を切り分ける表現の媒体でもあるはずだ。このように行為主体として関係性を改変しようと意図し,その道具として発話を駆使する能力も想定できる[研究2として詳説の予定]。ここから,常に一方が他方の原因だ,というのではなく,両者は変化の単位として相互作用的に運動すると仮定できる。

 ここまでの仮説から問題を具体化すると次のようになる。(1)幼児の関係性とそのコミュニケーション能力は相互に影響しあいながら運動する発達の単位だと仮定すると,その運動の具体的な展開と可能性のある振幅はいかなるものか。(2)関係性の複雑化を固定させて見た場合,それにより現れる新たなコミュニケーション・スタイルのバリエーションには具体的にどのようなものが挙げられるか。また,そのコミュニケーション・スタイルに幼児はどのようにして適応し,学習するのか。(3)一方で,コミュニケーション能力の複雑化を固定させて見た場合,それによって創発する新しい関係の在り方とは何か。新しい関係の取り方を,幼児は発話を道具的に用いることでいかにして発展させ,自らの能力として内化させていくのか。※

本論は,(2)に関して,教育組織に特有な多人数による同時的な発声,ここでは「一斉発話」を代表させる。また(3)に関して,他者の発話の「引用」という,言語を媒介とした関係性の在り方に着目し,それが可能となる条件を具体的に明らかにする。(2)(3)の検討を通して,(1)を解明していく。

※筆者メモ:新しい関係性の候補として,発話の引用によって現前する他者とともに歴史的な他者と関係する在り方があるかもしれない。理論的には,対話性(バフチン)を帯びた発話として準備できるか。心理学的には,内的に他者との関係を媒介する心理的道具として内言,内的発話が考えられる。言語学的・文学的には,パロディ,ジョイスやラブレーがある。これらがすべて,複雑化する発話の機能やコミュニケーション能力が準備するものだとすれば,機能と能力の解明がまずすべき仕事としてあり,その後でそれらが関係性と絡む過程を記述できれば御の字。

言語学習研究の理論的課題(2)

ラングへの接近を言語発達の典型と見なすならば,不完全な言語を話す者同士の相互作用は無視されてしまう。そしてこれが従来の言語発達研究の実際であった。

しかし,現実に,子どもは隣の子どもとやりとりをする。ここから創発するものは重要だ。

親子を典型とする,有能な言語の使い手と未発達の言語の使い手とのやりとりによる言語発達をScollen&Scollenにならって「縦の言語発達」と呼ぶならば,未発達の言語の使い手同士のやりとりから生じる言語発達は「横の言語発達」とでも呼べるだろう。

横の言語発達が促進される機会として,家庭から幼保施設へという,子どもの生活世界の移行に注目すべきだ。なぜなら,隣り合う子どもが大勢いるから。

横の言語発達を見据える道具として「唱えことば」に注目したい。まず,素材の形が変化しないことばを選べば,それがいかにして伝播していくかという点から横の言語発達過程を捉えるよすがとなるからである。さいわいにして唱えことばは幼保施設にいる子どもたちの発話にはよく見られるものだ。

言語学習研究の理論的課題(1)

成人を含む会話に臨場することを通して、 乳幼児は言語を学習する。

乳幼児の臨場する会話は、まさにその乳幼児を構成要素として組織化される。

つまり、乳幼児が学習すべき言語は、言語を学習する途上の存在を構成要素として成立する会話において出現する言語である。

学習の対象が、それを学習する者の存在を前提とする。これが、言語学習の成立の前提となる構図である。

海外での学会というだけで浮き足立っている

日曜からローマで学会があるのでその準備に忙殺されておりました。

準備といってもたかだかポスター1枚作るだけなのですが、そこに盛り込むデータを新しく分析し直して、文章を作り、それを英語に訳して、校閲に頼み、レイアウトを工夫して、できたポスターを印刷屋に刷ってもらうよう依頼するというところまでなんとかたどり着きました。ぎりぎり金曜か土曜に刷り上がるというこの危ない橋を渡る感覚は嫌なものです。

そんでもってできあがっったのはこちら。

iscar poster_mini.JPG

なんかもう、文字ばっかりね。

ポスターだから展示しておけばいいやというわけもなく、これを英語で説明しなければならないという次なる課題が待っているのですが、もうそんな準備をする暇はありません。やぶれかぶれでなるようになれです。

ただ、4日に日本を発つのですが、台風が来てますねえ。大丈夫なんでしょうか。ちと不安ですがまあなんとかなるでしょう。

別にいぢわるされたわけではなかったらしい

CiNii八分の件だが,いろいろ調べていたら,拙文をご高覧された方が,当該の文章がNDL採録規準を満たしていなかったのではとご指摘くださっているのを発見した。

http://b.hatena.ne.jp/xiaodong/20110705#bookmark-49402058

国立国会図書館の雑誌記事索引記事採録基準によると,確かに以下のように書いてある。

1 記事のページ数による選定
 採録誌に掲載された記事のうち、記事の分量に関わらず3ページ以上にわたる記事で、2に該当しないものを採録する。ただし、次に該当する場合は2ページ以下の記事でも採録することができる。

(1) 文献目録(新刊紹介は採録しない。)
(2) 総目次(毎号掲載されていると思われる総目次は採録しない。)
(3) 一般週刊誌の特集記事(ワイド記事)内の個々の記事
(4) 調査・研究に有用なため、特に雑誌単位で2ページ以下の記事も採録すると指定している場合(ただし、分量が1ページ未満の記事は採録しない。)

2 選定しない記事
 上記1に該当しても、下記に該当する記事は採録しない。

(1) 次のような単なる事実の報知記事
 (イ)団体及び事業の会計報告
 (ロ)名簿、人事情報、組織変更等の情報
 (ハ)紀要等の業績一覧
 (ニ)会告、会則、定期大会プログラム、イベントカレンダー
 (ホ)投稿規程、読者の投稿欄、編集後記
 (へ)広告及び宣伝・広告を主目的とする記事
(2) 娯楽的要素の強い記事
 (イ)一般週刊誌のグラビア記事
 (ロ)漫画
(3) 詩、短歌、俳句等
(4) 解説などの付されていない次のようなデータ、資料類、原資料
 (イ)数値情報のみの記事
 (ロ)各種試験問題
 (ハ)法令(外国の法令の翻訳は採録する。)
 (ニ)判例
(5) 学位論文要旨及びその審査報告 

まことにお恥ずかしい話だが,このような基準があったことをまったく知らなかった。知ることができて,よかった。感謝します。

当の文章は1の各号に該当せず,かつ3ページ未満なので採録されなかったわけだ。それならしかたない。イラストでも入れておけばよかったかな。