居酒屋のイメージとは?―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第2回

なにごとにもイメージはあります。

イメージを作り上げるものとしてはメディアからの情報があります。

私たちは居酒屋についての情報を様々な媒体を通して日常的に取り入れています。

居酒屋のイメージはどのような情報で構成されているのでしょうか。

「北海道の居酒屋の真髄を探る」第2回は,受講生の考える居酒屋のイメージをはっきりと表している視覚的資料を持ってきてもらい,自分のもつイメージをプレゼンしてもらうことにしました。

この活動を通して,①自分のもつイメージを自覚する,②イメージに適合する情報を探索する,③イメージについて他者に説明する,という課題に取り組んでもらうこととなります。

10名のプレゼンをすべて聞いて思ったことは,若者の居酒屋イメージは「人」の要素が強いということでした。やはり居酒屋は「場」なのですね。

詳細をまとめた通信を作成しました。ご笑覧ください。

2号通信

日本認知科学会第41回大会に参加します

東京大学本郷キャンパスにて,10月12日から14日に開催される日本認知科学会第41回大会に参加します。

私は自分のポスター発表と,オーガナイズドセッションの企画を担当します。

10月12日(土) 16:50 – 18:50 福武ホールB1 ラーニングスタジオ

P-1-41 子どもは家庭においていかにして自分の体温を測っていたか(プログラムのpdfにとびます)
伊藤 崇 (北海道大学)

10月13日(日) 10:40 – 12:40 教育学部109

オーガナイズドセッション (OS-2-5) 体験性の認知科学

足を運んでいただけましたら幸いです。

一般教育演習「北海道の居酒屋の真髄を探る」が始まりました

私が担当する,1年生向け演習のタイトルが掲題のものです。半年をかけて,北海道内にある居酒屋について深く学んでいただきたいと考えています。

毎回の演習終了後に,振り返りをかねて「居酒屋の真髄通信」を作成する予定です。さっそく第一号通信を作成しました。

色物のように思われるかもしれませんが,とても真面目な狙いをもった演習です。半年間温かく見守っていただければ幸いです。

新刊『新しい言語心理学』が出ました+イベントの告知

伊藤が編集と執筆を担当した教科書が出版されました。

茂呂雄二・伊藤崇・新原将義(編) (2024). 新しい言語心理学 ひつじ書房

心理学の対象として言語を研究する際の迫り方にはいろいろとあります。この教科書は,従来の言語学や心理学の考え方から得られた知見を紹介しつつ,「新しい見方」(a new perspective)に立ったときに見えてくるものを描き出そうとするものです。

その見方とは,「ことばとは実践である」というもの。

沈思黙考する際の言語,完璧な体系として書物に定着させた言語ではなく,人々と共に活動する際の言語,不完全な構築物として常に作り直され続ける言語。簡単にまとめると,世界とともに変化し続ける言語を心理学の対象としましょうよ,という見方です。

こういう考え方は実は今に始まったものではありません。ウィトゲンシュタインやヴィゴツキーといった先人たちがすでに主張していました。

遙か昔に卒業しても執筆をお声かけくださる師匠や同窓の仲間と共に,難産の末に(3年くらいお腹の中にいました…)書き上げた本書です。とりあえず一度お手に取っていただけましたら幸いです。

なお,関連して,本書構想の背景や執筆プロセスなどをお話しするオンライントークライブが開催されます。詳細は下のチラシから。ご参加をお待ちしています。