怒濤の一週間

なんかあっという間に1週間が過ぎてしまって自分でも驚いている。

先週の土曜から、東京から来札したSさんと一緒に小学生を対象とした実験を大学でしていた。呼びかけに応じてくれた子どもたちが次から次へと来てくれたので、おかげさまで嬉しい悲鳴をあげながら1週間が過ぎたのである。

その間、Kさんとその娘さんと一緒にうちの子どもも連れてボウリングに行ったり、調査をお願いしている学校で授業見学と研究発表をさせていただいたり、神谷先生のヴィゴツキー本を読む会を企画したり、実家に帰省する妻子を空港に送っていったり、実習の準備をしたりと合間の業務をこなしていた。

実験は火曜まで続く。

マンション物色中

今の公務員住宅に住み始めてもう6年ほど経った。立地としてはまったく悪くないのだが、いろいろと思うところがあって、引っ越しを検討している。

市内に住むとなると現実的な選択肢としては賃貸アパートかマンション、あるいは分譲マンションということになるのだろうが、家賃を払い続けるよりはいっそ買ってしまった方がましではないかと家族で話し合っている。

そういういきさつがあって、休日に、売りに出ている物件をいくつか見て回った。場所としては駅に近ければ最良で、あとは値段と間取りのバランスである。おそらくは購入の際のポイントなどいろいろとあるのだろうが、まずはモノの善し悪しである。

中古をいくつか見て歩き、ひょっと見上げると現在建築中でモデルルーム公開中のオール電化があったのでひやかしで入ってみた。いやあ、きれいだわ。こんなところに住む自分は想像できないけど住めたら楽しいだろうなあとは思う。

新築を見た後で再び中古の物件を見て歩くと、だいぶ色あせて見える。新築見たのは大失敗だった。

しかしもう後戻りはできない。今は新築購入に向けて気運がじわじわと高まっている。あとは背中を「ぽん」と押す何かがあれば…。

メディア芸術祭巡回企画展 札幌展

文化庁が毎年開催しているメディア芸術祭の企画展が札幌芸術の森を中心に行われている。関連していくつかのシンポジウムも企画されていた。

30日に「つながりの中のネットアート」と題されたシンポジウムがあったので出かけた。

シンポジストは、ナカムラマギコさんと中村将良さんによる夫婦ユニットWho-fu(ふうふ)、首都大学東京の渡邊英徳先生

まずは渡邊先生のプロジェクト紹介。先生の研究室では、Google Earthを使った一連のプロジェクトを展開。共通するのは、Google Earthという「神の視点」の代表のようなものに、具体的な個々人の声や記憶を遺していくというコンセプト。

そのうちのひとつ、「ツバル・ビジュアライゼーション・プロジェクト」は、太平洋の島国ツバルに住む1万人の国民ひとりひとりの顔を文字通りウェブ上で可視化するもの。見るだけでなく、閲覧者からツバルの方々へダイレクトにメッセージを送ることもできる。なんでもアメリカ西海岸にツバルから移住した人が多いようで、そこから知り合いに向けてたくさんのメッセージが送られているそうだ。「いつのまにかSNSとして使われていました」というのが面白い。

もうひとつ紹介していただいた「ナガサキアーカイブ」。かつての長崎の写真をたんねんに集めてこられた方がご高齢になりどのように未来に遺していくか問題になったときに、生まれたプロジェクト。記憶をテーマにしたプロジェクトとして、現在は広島版と沖縄版も進行中だそうだ。

続いてWho-fuのお二人に、昨年のメディア芸術祭エンターテインメント部門で大賞が授賞された作品「日々の音色」についてお話ししていただく。

昨年これを見ておおいに感動したので、制作の裏話についてうかがえたのがとてもよかった。制作には3ヶ月かかったとのこと。登場する84人(Who-fuの知り合いと、SOURのファン)にWebcamの前でやることについて具体的に指示を出して、撮影されたものをFinal Cut ProとAfter Effectsで編集。その作業にご苦労されたそうだ。84人全員の名前がクレジットされた貴重なデモムービーも見せていただく。

今回のお二人の作品はいずれもウェブによるつながりというのがコンセプトの一部になっている。シンポジウムのタイトルにあるように、実際の人々のつながりのなかでウェブというのが機能するというかたちになっていて、ウェブによるつながりだけで閉じて満足するという話にはなっていないのが確認できてよかった。