わんわ

娘は1歳半を過ぎました。

初語とは言えないまでも,意味のありそうな音は「まま」「ぱぱ」など発していました。4月くらいから「わんわ」も出てきていましたが,最近はもうはっきりと動物のようなものに反応して「わんわ」と言っています。

様子を見ていると,何か対象を指し示すとか,言及するとか,要求するとか,そういった機能の側面からこの時期の言語を分析するのはあまり意味がないなあという感じがします。

それよりもむしろ,目に映る何かに対する全身的な反応の一部として「わんわ」という音が口から漏れ出た,という出来事として,私の目には映ります。思うに,「子ども-対象」の姿に機能的な関係性を読み込んでしまうのは,この二者を観察する私の目の方なのではないでしょうか。

8月4日北大OCにてお会いしましょう

8月4日午前に高校生向けオープンキャンパスが北大で開かれます。うちの学部では私を含む8人の教員がそれぞれ演習を開講します。高校生の皆さん,夏の北海道を体験するついでにぜひお越しください。お待ちしています。

演習名:教育の生態学
担当:伊藤 崇
テーマ:「体のリズムで分かる対面コミュニケーションのしくみ」
 日常の様々な場面で私たちはいろいろな人とコミュニケーションをとって暮らしています。学校の授業は,大人と子どもの間で行われるコミュニケーションの1つだと言えます。ですから,コミュニケーションのしくみを知ることで,学校の授業を改善していくことができるかもしれません。
 この演習では,体のリズムによってコミュニケーションの実態を測定する最新のセンサー技術と情報分析技術を体験してもらうことを通して,学校の授業を改善するために何が必要なのか,一緒に考えていければと思います。

【イベント】公開シンポジウム「高校生のための心理学講座」にて講義をします

日本心理学会主催の公開シンポジウム,北海道地区「高校生のための心理学講座シリーズ」にてお話をさせていただきます。

発達心理学(伊藤 崇)

発達心理学の問いを簡潔にすると「人の可能性はどのようにして引き出され、発展していくのか」と言えます。人の可能性が最初に引き出されるのは生誕後まもない乳児期であり、それを引き出すのは乳児の周りにいる大人達や乳児を取りまく文化的なモノです。この授業では世界各地の乳児と子育ての文化に関する映像を見ながら、乳児期における人の可能性について考えてみたいと思います。

ポスターはこちらからどうぞ。