楽しみ

 楽しみにしていた,島本和彦先生の第2回講義が順延された模様,残念!

 島本の感想文 2008.5.21 Wednesday

 北大関係者のみに限定…って,私もいちおう,大丈夫なんだよなあ。

 そうそう,楽しみといえば,今年開かれるとある学会にて,ある仕事を引き受けたのだけど,それがまたひどく楽しみ。
人生で三本の指に入るくらいの楽しみ。それが何かは,お相手もいる話なのでまだ詳しく書けませんが,確定し次第宣伝します。
お声をかけてくださった先生方に深く感謝申し上げます。

 ランシエール『不和』,カタツムリのような速度で読んでいるところ。不和の概念とか,政治の3つの形態とか,
とてもおもしろそうな個所は頻出するのだけど,全体としてはいったい何を議論しようとしているのか,まだピンとこない。というか,
ひどく読みづらい。要旨だけ取り出せば4ページくらいにおさまるんでないかな。

 東浩紀と北田暁大が編集した雑誌(ムック?)『思想地図』。第1巻の特集は「日本」。冒頭のシンポジウム記録と何本か論文を読む。
シンポに参加されていた方の発言にあった,かつて官僚は宦官や外国人などマージナルな人びとがになっていたという指摘,
マジョリティが官僚に就けるのは「去勢」されているからだ(とんがったことはしない)という指摘は興味深いなと思った。

「社会化」って何だ?

 臨床発達心理士会の北海道支部主催の講演会(?)でお話しさせていただくことになったようだ。

「ようだ」というのは,日程以外とんと詳しい情報が分からないため。6月22日(日)に北大でやるらしい。

 さて,どんな話をすればよいのやら。たとえばディスレクシアまわりの話をしたところで一般的な話しかできないし。

 そんなこんなでなんとか絞り出したのがこれ。

 「社会化」とは何だろうか
 非社会的存在の社会化は,これまでの心理学研究やその結果を利用した実践においては常に重要な目標とされてきた。政治的文脈では,子育て支援,発達障害支援,若者支援などの形ですすめられており,今なお多くのリソースが投入されている。では,社会的な存在とはそもそも何だろうか?心理学者はこの問題を棚上げにしたままで研究を行なうことはできるのだろうか?これらの問いについて,哲学や政治学でなされた議論をふまえながら,子どもを含む人びとの会話のマイクロエスノグラフィーに基づいて考えてみたい。

 うーん。風呂敷を広げすぎたろうか。

 でも,このテーマで準備をするのがなんだか楽しくなってきた。ジャック・ランシエール『不和あるいは了解なき了解』,Gianni Vattimo “The Transparent Society”をただいま読んでいるところ。このあたりからどういう結論が出てくるのか。

さとらんど

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 日曜はとてもいい天気でした。おにぎりをつくって,家族で「さとらんど」にピクニックに行ってきましたよ。

 アマネに「ピクニック行く?」と聞くと,「ピクに,行く!」と喜びます。どうも,行楽を「ピク」と呼ぶものだと思っている模様。

 朝10時半に到着。駐車場に車を停めて敷地内に入ると,大勢の人が集まっているのが見えます。「フリマかな」と近づくと,バーベキューをする人たちでした。

 さとらんどでは四人乗りの自転車を貸し出しているのですが,どうも人気のようで,それを借りる人たちの列ができています。アマネは「自転車,乗るー」とせがみますが,ただ待っているのは馬鹿らしいのでパス。その代わり,敷地内を走るSL型のバスに乗りました。

 このバス,1回300円(子どもは半額,幼児は無料)で乗れるのですが,途中1度だけ降りて再乗車できるようです。これはいいですね。お言葉に甘えて,さとらんど交流館という建物の前で降りました。

 中では地物の野菜販売や苗の販売,農家の方の手作りお菓子などが売られています。野菜が安い!クッキーを買って帰ってから食べましたが,これも素朴でおいしい。

 建物の外にはひょっこりひょうたん島のような形をした,山型のトランポリンのような遊具が置いてあり,子どもたちがぴょんぴょんと跳びはねています。アマネもいそいそと混じって跳びはねに行きました。自分にも経験がありますが,子どもってなんでただ跳ねるだけのことをえんえんと続けられるのでしょうかね。ああ,でも,別に普通の地面の上では跳ね続けないか。地面がフワフワしていて,自分のコントロールで制御可能な部分とそうでない(どこに飛ばされるか分からない)部分が同居するので楽しいのでしょうかね。

 SLバスで通ったときに見かけていた,誰も周りにいなくて気持ちよさそうなあずまやにて弁当を食べます。周りは畑しかないのでお客さんは誰もいませんが,水道も芝生も林もあって本当に気持ちがいい。寝転がると空が広く感じます。

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 交流館まで戻ってSLバスに再乗車。ぐるりと一周して最初に乗車した場所に到着。午後にもなると人出が増えてきたようで,バスに乗る人の列ができていました。

 敷地内にはヒツジやヤギ,ウマやウシが飼われているのですが,周りの子どもたちは雑草を摘んでめいめい動物たちに食べさせています。アマネも,ママが摘んだクローバーの束をウマの口元に持って行き,「食べて食べて,はいどーじょ」。

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 アマネは帰り際も,丘の斜面を何度も駆け下りたり,ゴロゴロと転げ下りるという単純な遊びに没頭。

 これからの季節,暑くなる前は,こうしてあちこちの公園で外遊びするつもりです。

登って漕ぐ日曜

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 札幌の街から西の方を眺めると,壁のような山がぽこぽことそびえています。山に雪でも降ればスキーができるわけで,街から近い場所にそうしたウィンタースポーツができる施設がたくさんあるのが札幌の特徴といえましょう。

 そうした施設の一つ,大倉山ジャンプ競技場は,札幌オリンピックでジャンプ競技が開催された場所だそうです。詳しくはここ

 実は札幌に長らくいながら一度も行ったことがなかったので,話のタネにと,よく晴れた日曜の朝に家族で行ってきました。

 円山動物園を通り過ぎて山道を5分ほど走ると到着。近いものです。

 山の傾斜角にそってつくられたジャンプ台。ジャンプ競技場を実際に見たのは初めてですが,迫力があります。実際にすべるとしたら,これはもう落下すると言った方がいいでしょうねえ。

 ジャンプ台の脇にリフトがあり,頂上の展望台まで行くことができます。ただ,ぼくは極度の高所恐怖症です。スキーのリフトくらいならと,実際にこの傾斜を見る前は気楽に考えていたのですが,ちょっと怖じ気づきました。しかしまあ上まで行かねば元を取ったことになるまいと決心して乗り込みました。

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 バーを握る手から血の気が失せた頃頂上に到着。さすがに見晴らしは最高でした。市内の全景が見られましたよ。

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 いったん帰宅して,途中の車内で寝たアマネが起きるのを待ってから,再び外へ。と言っても,近所を散歩する程度です。

 月寒公園という,この辺りでは大きな公園が目の前にあります。その中にはひょうたんの形をした池があり,ほとりの売店から手こぎボートを借りることができます。冬の間は売店も閉まっていたのですが,暖かくなり営業を始めたので,ものは試しにとアマネと二人で乗ることに。ちなみに,30分320円。

 オールを漕ぐのなんて何年ぶりだろう。はじめは勝手が分からず,なかなか船着き場から離れることができません。ようやく要領をつかんで,池の奥まで漕ぎ出します。

 向かいに座っていたアマネはガマンができなくなったようで,「ぼくもー!」と隣に座ってオールをつかみます,が,漕げるはずもなし。ぼくの持つ片側だけ漕ぐので,同じ場所をくるくると旋回するだけです。

 アマネにはおとなしく座っていてもらうことにして,ぐるりと池を一周しながら,カモをからかったりしてあっという間に30分。

 帰りがけに公園そばの饅頭屋で大福をおみやげに買って帰りました。

大学近辺で飲むには

 先日,卒業生と飲んだときのこと。夕方5時からすすきので飲み始め,夜10時に3軒目へ移動。とある事情でタクシーで札幌駅へ。

 当初目指していた北大南門そばのお店がラストオーダー過ぎて入れず。同行のIくんが「じゃああそこで」と誘ってくれたのが
umi
なるお店。え,こんなところにこんな店が?札幌にお詳しい人ならこの驚きは分かると思う。

 古い旅館を改装したとかで,遺された梁や柱に確かに年代を感じる。なかなかだったが,最近の店の造りは,
テーブルの照明が妙に暗かったり,メニューの名前がやたら長かったり,靴を脱いで個室に押し込められたりと,あまり気に入らない。

 このところ,北口にそんな新しい飲み屋がぽこぽことできていて,妙に激戦区になりつつある。
南の方が飽和状態になってきたということなのかな。大学に近いのでそれはそれで嬉しいことではある。

 確かに,北12条から札幌駅までの間ってお店の選択肢がそれほどない空白地帯だったんだよね。18条の方へ北上するか,
駅回りをぐるぐるするしかない。大通り~すすきのまで行ってしまえば選び放題なんだけど。

 ぼくが大学と12条駅近辺で行くとしたら,「我ん坊」(2年ぶりだねと言われた),「鳥源」
(美唄風焼き鳥が食べられる数少ない名店),「松」(最近とんとごぶさた)である。ちょっと離れるが「かんろ」(最近ごぶさた)も良いし,
駅まで行ってしまえば「味百仙」(日本酒のそろえがすばらしい)が良い。

 これらのお店はどこも10年以上この地でがんばってきた老舗である。最近のお店も新しくていいけど,やはり落ち着くのは古いお店だ。
これからもがんばっていただきたい。

 ところで,札幌駅に注目が集まり,静かな激戦区になりつつある今,ぼくが注目しているのはお隣の駅,桑園である。

 なにしろここは,中央市場が近く,おまけに札幌競馬場も近い。市場と競馬場があって,いい飲み屋がないはずがない。いや,
実際にあるのだ。教えないけど。

 特筆すべきは,この駅の立地である。大学の敷地から歩いて3分ほど。なのになぜみな札幌駅の方へ飲みに行くかというと,
どでかい農場をつっきっていかねばならないからだ。

 だけど,道外からのお客さんにとってはこのことは条件さえそろえば悪いことではないように思う。

 たとえば文系の学部で研究会を開き,夕刻頃お開きとなったと想像しよう。学部を西に出てまっすぐ行くと,あのポプラ並木がある。
その並木脇をぬけて,西の山に沈む夕日を眺めながら一面の麦畑の中を歩くのだ。土の香りと葉ずれの音を楽しみながら農場を抜ける。
道路を渡るとすぐに駅に着く。あとは好きな店に入ればよい。街の真ん中で北海道の雄大さをほんの少し味わえるのである。最近やっていないが,
4年くらい前はこんな感じでよく桑園に行っていた。

 夜が更けると真っ暗で用水にはまるおそれがあるし,雨が降るとぬかるんで靴が汚れるし,雪なんか降れば遭難するだけなので,
このコースがベストなのは5~9月のよく晴れた日,夕方6~7時頃である。

水ぼうそう

 ケータイにメールが。

 アマネが水ぼうそうになったとのこと。昼過ぎに保育園から電話があって,妻が大急ぎで迎えに行ったらしい。

 迎えに行ったら職員室の奥に隔離されて,園長先生と絵本を読んでニコニコしていた模様。その足で小児科へ行き,
水ぼうそうと正式に診断されたようだ。

 早めに帰宅して,体の様子を診ると,なるほど腕と背中にポツポツと発疹があった。
今朝出かけるときにはまったく気付かなかったんだけどなあ。だから登園してから発症したのだろう。

 水ぼうそうと言えば,ぼくが小さい頃は1週間くらい「かゆいかゆい」と言いながらひたすら我慢というのが治療法だったように思うが,
最近の薬の進歩は著しいようで,ウイルスの活動を抑える飲み薬があるらしい。全身発疹だらけといった状態にはならないそうだ。

 さいわい今のところ熱もなくかゆみもそれほどではないようで,本人はいたって元気である。
子どもの大勢いるところに出没できないのが唯一の問題といえば問題。せっかくのGW,
動物園やらアンパンマンショーやら温泉やらはすべてぽしゃってしまいました。

 ただ,帰省するでもなく,たいした予定も立てていなかったのは良かったかもしれない。小児科の先生曰く,
誰もいないところなら外出してもいいとのことなのだが,誰もいないところって?