近況をつらつらと

水曜の晩、頼まれていた書評をえいやっと書き上げる。自分のとこのサイトに上げるのとは違って、やはりアウェイの雑誌だし、お相手が御大なのでなまなかなことはできないと緊張した。おかげで御大の本を7冊は読めた。

結局徹夜してそのまま飛行機で東京へ。札幌からの列車でC先生に会う。今回はC先生のラジオのお相手をしに行くのだ。ちょっと打ち合わせ。

行く便が違うので先生とはいったん別れる。ターミナルで偶然K君に会う。群馬で学会だそうだ。座席に座ったら一気に気が遠くなり、気づいたら大雨の羽田だった。

幕張でしゃべる。あっという間に終了。8時半に飛ぶフィックスのチケットしか取っていないのでひたすら待つ。

京葉線で東京へ。東京駅八重洲北口のサピアタワー10階にある北大東京オフィスへ、イーサのソケットを借りに行く。

オフィスで仕事をしていたら夕方になったのでひとり打ち上げ。新橋の「大露地」。超有名店だが、雨が降っていたせいか入ったときには誰もおらず、店のママや店員さんがテレビを見ていた。肉どうふ、小鯛の酢〆、餃子をいただく。

腹一杯になってしまったので羽田へ。機内に腰を下ろしたらすぐ気が遠くなり、気づいたら新千歳だった。

明けて金曜、早朝から教育心理学実験の準備。今日は初めて統計の話をする。確率の話から直接確率計算、カイ二乗検定。理解できただろうか、不安。チョコを使ったデモンストレーションも不発。うまくいかんもんだ。

午後の基礎演習では、当該の章を学生さんがきちんとまとめてくれた。ミシェル・カロンの論文も読んできてくれた。まじめである。

土日祝日はなんにも予定はないけど、芸術の森で開かれているメディア芸術祭に行きたい。子どもも面白いんじゃないかな。

七五三

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もう先週の土曜のことになりますが、七五三のお詣りをしに、北海道神宮まで行ってきました。記念写真はすでに近所の写真館ですませてきたので、今回はお詣りのみです。

北海道は本州と違い、11月ではなくて10月に七五三をするようで、それは雪を避けるためなのだそうです。

もうすでに昨年七五三をすませている甥っ子から一張羅を借りて、親もそれなりに正装をし、いざ神宮へ。いつもは神宮のさらに上にある円山動物園にばかり行っていたので、新鮮な感じです。

神宮の駐車場から参道へ。露店が何店か出ていましたね。帰りにそこでゴセイジャーのお面を買うことになるのですが。

境内の中で祈祷の受付をしてくれます。ひとり5000円。子どもには首から提げるメダルをくれました。これをかけていることで七五三の目印になるのだそうです。

すぐに祈祷所(?)に呼ばれ、並べられたイスに座ります。すでに15日が過ぎたせいか、さほど混んでいません。

神主さんがうーうーとうなるような調子で、参拝に来た子どもたちの住所と名前を読み上げてくれます。面白いのは、名字と名前の間に「の」を入れてくれること。「やまだのたろう」といった感じ。やまださんところのたろうくんがこんなに大きくなりましたよ、といったニュアンスでしょうか。

祈祷も無事終了。帰りがけに、出口で千歳飴をいただきました。袋の中には落書き帳やらクレパスやらおまけがどっさり。妙なサービス精神があります。

二日酔い対策

二日酔いは酒飲みの宿痾である。

どんな病気も同じだろうが、なってしまってからでは遅く、ただ通り過ぎるのを待つしかない。そうなる前の予防的対策が重要なのだ。

予防の方法としてはいくつかあるらしい。個人差もあろうが、自分が試して比較的うまくいったものは以下の通り。

・飲む前に胃に何か入れておくこと。特に、牛乳やチーズなどの乳製品がいいようだ。

・食べながら飲むこと。いつもばくばく食べながら飲むのでこれは問題ない。

では、飲んだ後はどうするか。

・シメと称してラーメンや牛丼などを食べるのはダメ。うまいし、なぜだか胃に入ってしまうのだが、これをするとまず間違いなく次の日の午前中は使い物にならない。

・大量の水分、ウコンドリンク、ビタミンCの摂取。アルコールを分解するのに水が必要で、ウコンの成分は肝臓の機能を高める。ビタミンCはなぜか忘れたが飲んだ後にはいいらしい。

水分補給、ウコン、ビタミンCをいっぺんにクリアするドリンクがハウスから発売されている。ウコンの力シリーズの「モーニングレスキュー」というのがそれで、これをコンビニで発見したときには小躍りした。今ではちょっと飲み過ぎたなと思ったら必ず1本飲んでから寝るようにしている。

「モーニング」とあるから、酒を飲んだ次の日の朝に飲めばいいように思われるかもしれないが、言ったように、二日酔いになってしまってからでは遅いのである。自分の場合は、たぶん胃が受けつけずに飲んでも戻してしまうだろう。だから、これを飲むベストのタイミングは、飲んだ帰りか、寝る前である。

ドリンク業界では商品の移り変わりは激しいと聞く。どうか生産中止になりませんように。

新規開拓

のんべえというのはいろんなところで保守的なものだ。飲む酒の銘柄も、頼む「あて」も、だいたい決まっていて、それ以外に手を伸ばすのをためらう。それは身銭をはたいて飲む者ならでこそで、要は慣れたうまいもので精一杯楽しみたいのだ。

だから、好みの銘柄や料理が置いてあることがあらかじめ分かっている店に、どうしても足が向く。もちろん、ちょっと今日は気分を変えて、なんていう日もあるにはあるが、入ったことのない店の窓から中を眺めて「うん、客が入ってないからきっとまずいんだろう」とか、のれんの下の盛り塩を見て「なんだか値が張りそうだ」とか、なにくれと理由をつけて逡巡し、結局勝手知ったるいつもの店に落ち着いてしまう。

たらたらと書いてきたが、飲む店の新規開拓というのはのんべえであればあるほどしにくくなるのである。

そんな、めったにないのをしてきたのはこの間のこと。

ところは札幌駅北口、飲食店の何軒か入った小さなビルの1階でつましく開いている。前を通りかかって、何の気なしにのれんをくぐると、中はカウンターと奥に1卓のみ。

切り盛りしているのは、おかみさん、と言うよりはお母さんと呼びたい方。料理はすべてお母さんの手作りで、化学調味料などは自分が苦手だから一切使わないとのこと。

座ってビールを頼むと、小皿や小鉢に盛られたその料理がぞろぞろと出てくる。店にメニューはなく、その日その日で変わる料理をちょっとずつつまみながら酒を飲むというのがここのスタイル。食い物の好き嫌いが多いとつらいかもしれないが、こちとら何でも食べられるうえ、肝心の味にも外れがないので、メニュー片手に悩まずにいられる分、楽かもしれない。

値段については安心していい。飲めば飲むほど安くなるという不思議なシステムで、先日は、日本酒、焼酎それぞれ1杯ずつに生中とグラスビール、それに、小皿料理が6品ほど出てきて、2500円なり。

たまに保守の殻を破るとこういういいことがある。

勘定心理学

 人数を数える、回数を数える、点数を数える。心理学に限らず、人間を対象とする科学の基本は、「数えること」つまりは勘定だ。

 数えることは単純なことだと思われるかもしれない。子どもも数えるし、サルだって数える。でも、心理学において数えることは難しい問題をはらんでいる。

 オレンジが5個あります。時計が3個あります。あわせて何個ですか。

 よくある無理難題である。オレンジと時計は種類が違うのだからあわせていくつと問うことは無意味だ。

 太郎君は1年生のときは5日、6年生のときは120日、学校を休みました。あわせて何日休みましたか。

 さて、あわせるものはどちらも欠席日数なのだから足しても問題はなさそうであるが、やはりこれも無意味な問いだというのはすぐに分かる。

 1年生のときの欠席は何か体調が一時的にすぐれないとかの理由によるものかもしれない。でも6年生の欠席は長期欠席と呼ばれるもので、その理由についてはよく考えてみる必要がある。したがって、同じ「休む」という行動であったとしても、あわせて勘定することには意味がない。

 傍目には同じ行動の集まりかもしれないが、よくよく見るとオレンジと時計が混在しているのかもしれない。心理学で勘定するときには、常にこのような精査する目を持ちながらでなければならない。

トマム~富良野~名寄~旭川の旅

週末の連休を利用して、さらには高速道路無料化実験を利用して、車で遠出してきました。

千歳恵庭JCTから道東自動車道へ、あいにく夕張で途切れているので山道をうねうねと走る。来年の秋には夕張と占冠がつながるらしいのでだいぶ楽になるだろうね。

占冠ICからトマムまではすぐ。降りてすぐのアルファリゾートトマムへ。波の出るプールがあるとかで、泳ぎに来たのである。しかしこのリゾートトマム、雨のそぼ降る中訪れたのが悪かったのか、兵どもが夢の跡といった風情のなんだかうら悲しい外観であった。山の中に唐突に現れる高層ホテルもどぎつい。

それはともかく、屋内の温水プールはそれなりに楽しく、ゆらゆらと浮かんでいた。

さてここから富良野へ向かわねばならない。南富良野の山道を抜け、麓郷の森へ。途中の農道は波のようにうねる丘陵を切り開いた畑の真ん中をつっきっている。たどり着いた頃にはもうすっかりあたりは真っ暗。おかげで今晩お世話になる、ろくごうゆらりんユースホステルを探そうとするがどこだか分からず、「北の国から」の五郎の家に迷い込んだりして、結局、アンパンマンショップに続く一本道の途中という非常にわかりやすい場所に見つけた。

ホステルを開くご夫婦にはお子さんが二人いて、上の子はアマネと同じ17年生まれと判明。2人は宿の中でちょろちょろと遊び回っていた。

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ホステルは客でいっぱい、子連れも多く、にぎやかだった。食事はとてもおいしいし、親戚の家におじゃましたような気安さで過ごせた。しかし客に占める男一人旅率の高さ、道外率の高さ、年齢層の高さには驚いた。

明けて翌日、一路旭川へ。途中にあるラベンダー畑も美瑛の丘も、もちろん旭山動物園もぷいっと通り過ぎる。本州の方からすればなんともったいないと思われるかもしれないが、今日の最初の目的地は名寄なので寄っている暇がないのである。

旭川北ICから士別剣淵へ。下道をとことこ、名寄に入るとすぐにある道の駅で、そばを食べる。以前、学生さんたちと食べに来てうまかったので再訪したかったのである。道の駅の建物が、数年間に来たときから新しくなっていた。このあたりはそばの産地でもあるが、「はくちょうもち」という餅米の産地でもある。大福を買って自分たちのおみやげとした。

ここでとって返し、再び旭川へ。旭川鷹栖で降りて、市内外れにあるカムイの杜公園へ。ここは外遊びも室内遊びもできる、子どもの天国のような場所。外にあるアスレチック的なものを縦横に走り回ったあと、室内の方へ。ここでアマネは夢中になって遊んだ。弁当を持ってくれば、一日中いられるところ。「また来たい」そうだ。

公園のすぐそばにある風呂屋、「万葉の湯」につかって滂沱と流れた汗を落とす。

市内で夕食をとろうと言うと、子どもが「うちのそばのココスで食べる」とかたくなに主張。時間は今夕方の6時。ようし分かったと、道央道を法定速度内でがんがん飛ばす。飛ばして飛ばして札幌ICに7時半に到着。無事にココスで食べることができた。

今回はかように高速道路を使い倒したが、これだけ乗ってトータル1600円。かかったのは、北広島~千歳東、それに、岩見沢~札幌のぶんだけ。心配していた渋滞も今回に関してはまったくなかった。いつまで無料化が続くのか分からないが、続くうちに道内あちこちを回ってみたい。

ハワイぷかぷか紀行

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1週間ほど連絡が取れないと言いつつしばらく放置しておりました。その間,両親と妹家族とともに,夏休みを使ってハワイに遊びに行っていたのです。帰国した直後から後期授業の準備でわたわたとしておりまして,ようやく手が空きました。

日本を出るのも久しぶりならアメリカに入るのも初めてなので行く前はどうなることかと気をもみました。旅行の手配はすべて妹に任せてしまい,こちらはただついて行くのみなので,気をもんでもはじまらないのですが。

滞在先はハワイ島の西海岸,コナから北上したところのリゾート施設。ホテルに分散するよりもということで全員いっぺんに泊まれてキッチンや洗濯機など好きに使えるコンドミニアムに5泊。たいへん広々としていて,のんびりできました。妹夫婦の2人の子どもといっしょになって,アマネは家中走り回っていました。

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リゾートなのだからのんびりすればいいものの,せっかくだからと歩き回りたくなる貧乏性。こちらにお住まいの日本人でガイドをなさっている方にドライバーをお願いして島の南島にあるキラウェア火山に行ってみたり。下の写真は噴火口です。水蒸気がもくもくしていますね。

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上の写真はコナ空港からコンドミニアムに向かうハイウェイそばの溶岩。コナのすぐ北はだいたいこんな感じの風景で,荒涼としていました。こういうのを見ると,ハワイが火山島だというのが実感できます。

しかしまあ痩せても枯れてもそこは南国。9月末でしたが海でもプールでもじゅうぶん泳ぐことができました。日差しは強烈であっというまに日焼けしてしまいましたが,風が爽やかなので嫌らしくないのがよいです。

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コンドミニアムの施設内には宿泊客用のクラブハウスがあって,こんな感じのプールが利用できました。ちょっとシーズンがずれていたせいかほかに利用者がおらず貸し切り状態。子どもたちは浮き輪につかまってひたすらぷかぷか。

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ビーチは波が少し荒く,上のような静かな入り江で少し泳いだくらい。シュノーケリングすると底の珊瑚と魚の群れがきれいに見えました。ずっと見ていたくなる景色。

宿泊中はずっと自炊でしたので,日本と同じような食事をしていました。米も納豆も豆腐も味噌も醤油も海苔もうどんもスーパーで売ってましたのでそういう暮らしができました。たまにレストランなんかで食べると,量は多いし味付けは甘いばっかりでなかなか苦労しそうです。

それでも牛肉はおいしかったですね。ハワイ島の北側と東側にはちょうどいい草原があって,そこで牛が放牧されているのです。海からの風を受けて育つ草を食べてのんびりとストレスなく育った牛ですから,柔らかくて肉の味がしっかりとしていました。

やはり島はいいですね。