沖縄で統計改革と出会う

久しぶりの更新です。

週末は沖縄に行っていました。バカンス,ではなく,琉球大にて開催された教育心理学会に参加するためです。

学会を離れたお楽しみは夜の宴会のみで,日中はほぼ会場内をうろうろして情報を仕入れていました。

今回の一番の収穫は,岡田謙介先生による効果量に関するチュートリアルをうかがえたことでした。

p<.05

検定の結果について私たちの世代は上のように確率は0.05よりも小さい,と表記すればそれでよい(ことにしましょう)と習いました。今でも多くの研究発表や論文で上記の表記が使われているかと思います。

しかしAPAのガイドラインでは,p値は具体的な数値を書くこと,効果量dとかηとかを記載すること,と明示されているとのことです。これからの心理学実習には少なくとも効果量についてはしっかりと教えなければなりませんね。

というわけで,札幌に戻ってから,岡田先生がお書きになった本を買ってきました。

統計的なモデルを想定していないデータしか扱っていない不勉強な私にとっては初めて聞くことばかりでしたが,とても面白かったです。数学というのもやはり人間のすることだな,という温かさを感じたのです。

伝えるための心理統計: 効果量・信頼区間・検定力
大久保街亜 岡田謙介
勁草書房
売り上げランキング: 3017

【学会】日本教育心理学会第54回総会に参加します

11月23日(金)~25日(日)に琉球大学千原キャンパスで開催される日本教育心理学会第54回総会にて以下の研究発表を行います。

PA-011 小学校国語授業での一斉読みにおける個々人の読み方の調整過程
 伊藤崇(北海道大学大学院教育学研究院)
 日程・場所:11月22日(金)9:30~12:00 中央食堂ホール

また,以下のシンポジウムに参加します。

G7 11月25 日(日) 13:00~15:30 2-305
教室談話研究の現在と展望
 企画・司会者:藤江康彦(東京大学大学院教育学研究科)
 話題提供者:伊藤 崇(北海道大学大学院教育学研究院)・河野麻沙美(東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター)・比留間太白(関西大学文学部)
 指定討論者:松尾剛(福岡教育大学教育学部)・當眞千賀子(九州大学大学院人間環境学研究院)