プラレール博に行ってきた

 プラレール博なるものが、中島公園近くのホテルで開催されていると聞き、家族で遊びに行きました。

 プラレールとは、タカラトミーが販売しているおもちゃの列車シリーズなのだそうです。ぼくは初めて知りました。ついでに、タカラとトミーが去年の3月に合併していたことも初めて知りました。

 会場はホテルの地階にあるイベント用の広い部屋。入り口には700系のぞみの先頭車両の大きな模型が飾られていました。

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 通路を抜けると、部屋一面におかれたプラレール、そこを自動でぐるぐると動きまわる車両、そして、人、人、人。圧巻です。アマネはどこを見ればいいのか、ただぼうっと眺めていました。

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 おもしろそうだったのは、自走するプラレール型の乗り物。子どもを4人乗せて、楕円の軌道をたった2周するだけですが、子どもたちはとても楽しそうです。アマネを乗せてみましたが、思いのほかニコニコしておりました。おかげで1度ではもの足りず、2度も乗ってしまいました。

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P1010506.JPG(MOV形式、7323KB)

 プラレール釣り、プラレールあみだ、プラレールルーレットなど、用意されていたゲームを一通り体験したあと、販売コーナーでレールの基本セットを1つ買って帰りました。

 さて、家に帰って組み立ててみましたが、アマネはこちらにはあまり食いつかない。彼がミニカーで遊ぶときには、車両を手で上から押さえつけ、その勢いで走らせるのですが、レールの上を走らせるには力が強すぎて、すぐに脱線してしまうのですね。どうもおもしろくなさそう。

 プラレールの対象年齢は3歳以上となっているようです。もう少し待ってから出してあげましょうかね。

液晶越しのご対面

 夕方5時頃に鳴ったケータイの電話は妻からのものだった。

「今からSTV出るから!テレビ見て!」

 はあ?研究室にいるんだから、テレビはないよ。

「ケータイのワンセグでいいでしょ、じゃ!」

 ああ、そうか。

 STVの夕方情報番組「どさんこワイド」には、絵に描いたものが何かを当てれば数万円もらえるというコーナーがある。
参加者は札幌駅南口をうろうろしている人で、当てるのは電話の向こうの知り合いである。

 一度見たことがあって、そのときの絵のお題は「土(つち)」だった。同じくこのコーナーを見たことのある院生に話を聞いたところ、
そのときのテーマは「虫さされ」だったという。この手のコーナーにしては難しい。

 先ほどのケータイは、そのコーナーに妻が参加者の一人として出るという連絡だったのである。

 この日集まったのは妻含め14人。絵を描くのはこのうち抽選で選ばれた1人のみである。そして選ばれたのは妻だった。
ケータイの画面の遠くから見た顔が2つ(もう一つはアマネである)のしのしと歩いてくるのを見たときは笑ってしまった。
絵を当てるのはぼくの知らない方。ママ友のさらにママ友らしい。

 制限時間は1分間。できたのは謎の一幅の絵。なんだろう?ケータイの画面を見ながら真剣に考えてしまった。

 答えは「きもだめし」だった。

 残念ながら賞金はもらえず。参加賞はまもなく関東に引っ越すというママ友の一人に差し上げたそうである。

 アマネの顔がテレビに写っただけでよしとしよう(親バカ三太郎である)。

第2回学習と発達研究会詳細

 昨年に引き続き、学習と発達研究会を開催します。

 期日: 8月7日 10時~18時
 場所: 北海道大学人文・社会科学総合教育研究棟 W508

 検討する本は以下のものです。

 Sawchuk, P. H., Duarte, N., & Elhammoumi, M. 2006 Critical perspectives on activity: explorations across education, work, and everyday life. New York : Cambridge University Press.

 報告する章およびレポーターは以下のように予定されています。そのほか、追加で報告される章もあるかもしれません。

  • 2 Is there a Marxist psychology? / Mohamed Elhammoumi (保坂 北大教育学院)
  • 3 The cultural-historical activity theory : some aspects of development / Joachim Lompscher(杉山 北大教育学院)
  • 5 The importance of play in pre-school education : naturalisation versus a Marxist analysis / Alessandra Arce (川俣 北大教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター)
  • 7 “Our working conditions are our students’ learning conditions” : a CHAT analysis of College Teachers / Helena Worthen and Joe Berry(佐藤 北大教育学院)
  • 10  Values, rubbish and workplace learning / Yrjo Engestrom(伊藤 北大教育学研究院)
  • 11 Education as mediation between the individual’s everyday life and the historical construction of society and culture by humankind / Newton Duarte(伊藤 北大教育学研究院)

 オブザーバーも歓迎です。ふるってご参加ください。なお、終了後、懇親会を開催する予定です。こちらもよろしくお願いします。

【案内】ヴァルシナー教授講演会のお知らせ

 北海学園大学の小島康次先生より、掲題の講演会のご案内をいただきましたので、ここでもお知らせいたします。以下、そのご案内からの引用です。

講師:イアン・ヴァルシナー(米国クラーク大学教授)
演題:「精神世界と物質世界における聖具―文化の”可視的な面”と”不可視な面”」
(通訳はつきませんが、所々で内容の要約をします)
場所:北海学園大学 7号館 D31番教室
日時:平成19年8月21日(火) 
  講演   14時~15時30分
  休憩   15時30分~16時
  セミナー 16時~17時30分
参加費:無料

懇親会 18時30分~(サッポロビール園:屋外炭火焼ビヤガーデン)
 会 費 4,500円

 イアン・ヴァルシナー先生は文化心理学を専門とする碩学で、心理学史についても造詣の深い研究者として知られています。理論的な研究発表の場として評価されている専門雑誌Culture and Psychologyの編集責任者でもあり、今般、帯広畜産大学で開催される日本性格心理学会に招待講演者として来日されるのを機に、札幌でも講演、セミナーをしていただくことになりました。文化心理学のもつ今日的意義、また、その応用可能性について、最新の研究成果を紹介していただく予定です。

*なお、セミナーは、参加者に5~10分程度のプレゼンテーションをしてもらい、ヴァルシナー教授からコメントをもらう形式です。発表希望者は北海学園大学、小島(kojima [at] elsa.hokkai-s-u.ac.jp)までご連絡ください。(引用者注: メールアドレスの[at]を@に直して送信してください。)
*懇親会に参加ご希望の方は、小島(上記連絡先)まで事前にお申し出ください。参加費(4,500円)は会場にて申し受けます。

 引用は以上です。なお、プレゼンテーションをする方(特に大学院生!)を広く募集しているとのことです。

前期が終了

 2名の教員が交代で担当した学部の実習が月曜で終わり。非常勤の講義も月曜の試験をもって終わった。だいぶ楽になる。

 家で使っているノートPCの具合がどうもよろしくないので、OSを再インストール。してみると、さくさく動いてくれる。

 インストールをしている間、非常勤先の試験の答案を採点してしまう。今回は思い切り易しくしてみたつもりだったが、
意外なところで苦戦している様子。にしても受験者中大半が合格。残念でしたは数名のみ。

 試験では、設定した語群から適当な語を選び、文章の穴を埋めるものを出題した。不思議だなあと思うのは、
語群にはきちんとした漢字で単語が書いてあるのに、その単語を自分の手で書き穴埋めをする段になると、字を間違えてしまう学生がいること。
一人や二人ではない。

「問題用紙に正しい字が書いてあるんだからそれをよく見て書けばいいじゃん」というのはこちらの理屈。
きっとかれらなりの行動の理屈がそれぞれにあるのだろう。それがなんなのかはやっぱりわからないのだけど。

夏だ飛び出せ外遊び

 札幌も7月に入ってじわじわと暑くなってきました。夏、であります。そんなわけで、このところ毎週末は家族でいつもどこかに出かけておりました。なにしろ札幌の市内や近郊には外遊びにぴったりの公園やスポットがたくさんあるのです。

滝野すずらん丘陵公園  札幌市民憩いの広場の代表格。どういうわけか「国営」であります。ここに、妻のママ友の家族2組といっしょにバーベキューに行ってきました。

 炊事のできる施設が充実。たくさんのブロックやらイスやらが置かれており、自由に使えるのがよいです。

ノーザンホースパーク  先週、義父母が長崎から孫の顔を見に遊びに来てくれていました。 千歳まで車で迎えに行ったのですが、その帰りに寄り道して行ったのがノーザンホースパーク。

 牧場の中の白樺木立に囲まれた静かな公園といったたたずまい。もちろんおんまさんを近くで見ることができます。

川下公園  家から車で15分ほどにある公園。公園中央から浅い人工の川が一直線に流れており、そこで小さい子どもが水遊びに興じることができます。落ち着きのないアマネはジャブジャブと水の中をひたすら歩き回っていました。 バーベキューのできる広場も常設されていて、半日遊べますね。ここはよいです。

 北の短い夏をタンノーしております。

支笏湖

 実に気持ちよく晴れ上がった土曜日、ドライブがてら支笏湖に行きました。札幌から車を走らせること1時間ほど。山にかこまれた、青く澄んだ湖に到着です。

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 山に囲まれているのもそのはずで、カルデラ湖のようです。ビジターセンターで紹介されていた解説を読むと、大昔の火山の噴火によってへこんだ窪地に水がたまってできた湖だとのこと。

 貸しボートや温泉施設もあって、ちょっと遊びに来るにはちょうどいいかもしれませんね。

力業の力強さ

 Yahooのニュースなんかでも紹介されたのでご存じの方も多いと思いますが、Scienceにこんな論文が載ったそうです。

  「女性の方がおしゃべり」はウソ?-米大学研究

 紹介されている論文の書誌情報はこちら。

 Mehl, M. R., Vazire, S., Ramírez-Esparza, N., Slatcher, R. B., and Pennebaker, J. W. (2007). Are women really more talkative than men? Science, 5834, p.82.

 まだ読んでいないので詳細は不明なのですが、方法としてはどうやら大学生に録音装置をつけて、その音声から発話語数を単純にカウントした模様です。6年間で396人の発話が採集されたとのこと。

 得られた結果から、男女ともに毎日およそ1万6千語を話しているものと考えられるそうです。著者たちの関心は発話語数の男女差にあったわけですが、統計的に有意な差はなかったらしい。

 つっこもうと思えばつっこみどころは多々あるのでしょうが、私としてはこの研究に素朴に驚嘆してしまいました。

 人は1日にどれくらいの単語数を話しているのか、疑問に思うのは簡単ですが、これを実際に数えるとなるとそうとう苦労するのは目に見えています。いや、実は数えることそれ自体はそれほど手間ではない。形態素分析ソフトのようなものもありますし。

 この手の研究で一番手間がかかる問題は、コンピュータでカウント可能な形に発話を文字化することでしょう。この作業をやったことがある人なら実感として分かりますが、書き起こしはとにかく時間がかかる。ぼくの場合、1時間の会話を書き起こすのに6時間くらいかかります。それを1日分、しかも396人!1人について1日の発話を書き起こすとして、1日のうち起きている時間(録音された時間)を16時間とすると、396(人)×16(時間)×6(時間)=38016時間! 24時間ぶっとおしで書き起こしをしまくるとして、ぼく一人ではまるまる4年以上かかる計算となります。

 繰り返しますが、まだ元を読んでいないので詳細は分かりませんが、仮に396人分の1日の発話を「すべて」書き起こし、文字化した上で、1日に使用された単語数をカウントしたのでしたら、ぼくは素直に拍手を送りたい。

 「ぼくら、1日でどんだけしゃべってんだろうねー」って、なんだか「トリビアの種」のように素朴な疑問です。これに対して回答する術としては、サンプルとなる時間帯を取り出してそこで用いられた単語数から1日の単語数を推計するか、あるいは実際に1日の単語数を数え上げるかしかないわけです。

 こざかしい計量言語学者ならば前者を採用するのでしょうが、あえて後者というイバラの道を選ぶ。言ってみれば、「力業」ですよ。しかし、得られた数は、異論をはさむ余地のないものであります。この力強さ。

 「数え終わりました!1万6千語でした!」

 うつろな目、髪はぼさぼさ、肩はがちがちになったスタッフが、窓から差し込む朝焼けに照らされながら、集計の終わったメモを読み上げる。同じく目やに混じりの眼をしたまわりのスタッフはパチパチと力強く拍手、そしてかれらはそのままばったりと机に倒れ伏し、安らかな寝息をたてはじめるのでありましょう。なんかそんな情景が頭に浮かびますよ。

 理論もない、技術もない、あるのはただひたすら疑問に素朴に答えようとする執念のみ。いいですなあ。

速報:第2回発達と学習研究会開催のお知らせ

 さあさあ皆の衆。唐突ではございますが、読書会を開くことにしましたですよ。

 読むのは以下の本でございますよぉ。

 Sawchuk, P. H., Duarte, N., & Elhammoumi, M. 2006 Critical perspectives on activity: explorations across education, work, and everyday life. New York : Cambridge University Press.

Critical Perspectives on Activity: Explorations Across Education, Work, and Everyday Life
Cambridge University Press
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 んでもって、目次は以下のようになっておりますよぉ。

Introduction : exploring activity across education, work and everyday life / Peter H. Sawchuk, Newton Duarte & Mohamed Elhammoumi
1  Is there a Marxist psychology? / Mohamed Elhammoumi
2  The cultural-historical activity theory : some aspects of development / Joachim Lompscher
3  Epistemological scepticism, complacent irony : investigations concerning the neo-pragmatism of Richard Rorty / Maria Celia Marcondes de Moraes
4  The importance of play in pre-school education : naturalisation versus a Marxist analysis / Alessandra Arce
5  Estranged labor learning / Ray McDermott and Jean Lave
6 “Our working conditions are our students’ learning conditions” : a CHAT analysis of College Teachers / Helena Worthen and Joe Berry
7  Contradictory class relations in work and learning : some resources for hope / D.W. Livingstone
8  From labor process to activity theory / Paul S. Adler
9  Values, rubbish and workplace learning / Yrjo Engestrom
10 Education as mediation between the individual’s everyday life and the historical construction of society and culture by humankind / Newton Duarte
11 Activity & power : everyday life and development of working-class groups / Peter H. Sawchuk

 勝負の日は8月7日!火曜日!まだまだ脳みその起ききっていない朝っぱらから、そろそろのども渇くであろう夕刻まで、楽しい仲間たちと楽しい御本を読む予定でおりますよぉ。

 ビシッ、ビシッ、とナイスなコメントを飛ばし合う、談論風発、喧々囂々、諸行無常な集まりになるといいなあと企画者一同(2名)意気込んでおりますので、どうぞ皆の衆、今からカレンダーの8月7日の所に大きく赤で丸をビシッと書きこんでおいてくださいねぇ。

 そうそう、忘れるところでありました。あわせてレポーター募集でございます。

「ちょうど読みたかったんだ、こんな本」

 おお、いい反応ですねえ。

「この本買ってはいたんだけどねえ。本棚の肥やしになるところだったよ」

 あ!ぼくもそんな本たくさんもってます。同志、と呼ばせてください。

「一回読んだけど、また読んでみてもいいかな」

 私はあなたのような方が大好きです。

 まだ誰がどこを読むか、まったく未定であります。なにしろ「速報」でありますからねぇ。基本的に、「早い者勝ち」であります。レポーターご希望の方は、お名前と読みたい章を企画者(伊藤)まで、ビシッとお知らせくださいませねぇ。

 それでは。