小学校での研究発表会

とある小学校と,授業場面での教師と児童によるコミュニケーションに関する共同研究を3年間行ってきた。今年度が3年目にあたり,先日その成果を先生方の前で発表してきた。今回は,共同でデータを分析している関根和生さんと一緒。関根さんは発表がうまくて,学校の先生から「好きだ」とお褒めをいただいていた。

分析は,ビデオに撮った授業に基づいている。今回は,教師と児童の身体的な動きを徹底的に細かく見るという目的があるので,ビデオで撮影することは必然的だった。クラスにビデオを入れさせていただくというのは難しい。プライバシーの問題など,いろいろとクリアしなければならないことがたくさんあるからである。

そういう起こりうる問題を越えて,研究の目的にご賛同くださったのが,その小学校の校長先生はじめ先生方だった。特に校長先生が非常に面白がってくださり,全面的にサポートしてくださった。先生にはことばにできないくらいの感謝の気持ちがある。学校の授業研究を引き続き行っていくことが,先生のお気持ちに応える誠意だと思う。

発表会には全校の先生が集まっておられた。ものすごい熱意である。

校長先生から趣意説明をいただいた後,司会をバトンタッチし,2人の分析を報告。関根さんは挙手と身振り,私は視線の動きと発話について。最後に,校長先生からコメントをいただく。

その後に他の先生方からご意見をいただいた。率直に言って,本質的な質問や感想をいただくことができたと思う。ありていに言えば「いただいたご意見を参考に今後もがんばっていきたい」ということなのだが,「どうがんばればいいのか」を具体的に指し示していただけた。

例えば教室には,実物投影機(書画カメラみたいなもの)が一昨年導入された。それによって,児童の視線の動かし方が変わったような印象がある,と,ある先生がおっしゃった。これは本当に嬉しいサジェスチョン。授業では,黒板,教科書,他の子ども,教師など,さまざまなリソースがあり,それらを折り合わせて個々の子どもが学習課題に取り組んでいく。そこにさらにもう一つリソースが加わることによって,いかにして集団的な相互行為と個々人の思考のプロセスが再編成されるか。面白いテーマになる。

発表会のあと用意していたいだ宴席で,4月から月1くらいのペースで授業をきちんと見せていただくこと,もう少し小規模なものになるかもしれないが研究会を定期的に実施することを先生方と約束した。

普段はみなさんお忙しそうで声をかけるのもはばかられるほどなので,これを機会にいろんな先生とお話しさせていただく。こんなに楽しい飲み会はそうめったにあるものではない。

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