劇的ビフォーアフター

 伊藤家ではひとつの問題が持ち上がっていました。長男、アマネくんのハイハイです。

 なんでも、すばやく、どこにでもと、3拍子の揃った好奇心で移動するのです。運送会社なら満点ですが、お父さんとお母さんは困っていました。 

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 台所はお母さんが立ち仕事をする場所なので、アマネくんも特に気になってのぞきに行きます。ですがそこには、危険なものがいっぱい。かといってずっとアマネくんを見ているわけにはいきません。

 そこで、この家族の問題を解決する、「匠」の登場です。

(中略)

 なんということでしょう!

 冬の間リビングルームの隅に鎮座していたストーブはいまやカバーをかけてしまわれ、ストーブのあった場所にベビーサークルが置かれました。お父さんやお母さんがベランダに出たり、トイレに行ったりして、目を離さざるをえないときには、ここがアマネくんの居場所となります。アマネくんが退屈しないように、ベビーサークルの壁には匠手作りの不思議おもちゃがはめ込まれています。 

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 このベビーサークル、ジョイント部分を外せば、このようにフェンスとしても使うことができます。これで、アマネくんは台所で働くお母さんを見ることができますし、お母さんもアマネくんがハイハイで台所に出張するのを防ぐことができます。 

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 こうして伊藤家に、ふたたび笑顔が戻ったのでした。

青空乳児・幼児

 いやあ、GWが過ぎて仕事に復帰した途端、めまぐるしく1週間が過ぎてしまいました。実家でちょっとは仕事を片づけられるかと思っていましたが、そんなことはまったくありません。というわけで今日も今日とて自転車操業なのです。

 そういえば実家では、妹夫婦が1歳半になる甥っ子を連れて1日遊びに来ました。父母ともども、隣町にある公園施設に子どもたちを連れて行くためです。青空が広がるよいお天気の日でした。

 以上、青空乳児・幼児でした。

初節句

 5月5日はこどもの日。端午の節句であります。

 初節句のお祝いを近所の方々や親戚からいただきましたので、お返し方々、顔見せにまわりました。

 大仕事を終えたアマネ、くたびれたのか、夜は珍しく5時間連続で寝ましたとさ。

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Wにゅうじ

 乳児がふたりでW(ダブル)にゅうじ。

 名古屋からhouさんmouさん夫妻とその愛娘トモちゃんが札幌へやってきた。

 ぜひともアマネに会わせたいということで、カミさんに大学まで来てもらう。数日前からアマネはハナミズじゅるじゅる状態で、おまけにまぶたや口のまわりにポツポツができてきたため、午前中に小児科へと診てもらいに行った帰りである。具合のほうは、幸いどうということもなかったようだ。

 houさんと研究の打ち合わせをしているあいだ、奥さんのmouさんとトモちゃん、カミさんとアマネは、北大幼児園の一室で待機していてもらった。3か月と8か月の2人の乳児がじゅうたんの上でころころしているのはかわいらしいね。アマネはトモちゃんが気になるらしく、何度かハイハイをして近づき、手を伸ばそうとして止められていた。

 その晩、汚い我が家にご招待した。といっても準備している暇もなく、すぐそばのスーパーで総菜を買ってきてそれをテーブルに広げた程度だった。

 トモちゃんはおとなしく座布団の上で寝ながら両手をぴょこぴょこと動かす。ひきかえ、アマネは珍しいお客さんにすっかり興奮していた。ひとみしりするかと心配だったが、 houさんの手に両脇を支えられてぴょんこぴょんことジャンプをしながらご機嫌であった。

 かえってくたびれさせてしまったかもしれませんが(特にトモちゃんは心配でしたが)、乳児がふたりでとても楽しい夜でした。

 大正ブログ寄席 次回登場は青空乳児・幼児です。

忘れる/忘れられる

 日曜、妻と息子が1か月半ぶりに長崎から札幌に帰ってきた。久々に見たわが子はこころなしか少し肥えていた。向こうはさぞや暖かかったのだろう。

 電話口では「もうハイハイしてあちこち動き回るよ」とか「うっきー、あっちーって言うよ」と聞かされていたのだが、実際に目の前で見るとちょっと気圧される。唐突に変化と直面するからか。

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 風呂に入れるにしてもこちらの勝手が分からない。なにしろもうおとなしく腕の中におさまっていてはくれないほどに活発なのだ。それよりもなによりも、ぼくはどうも「そのへんのおじさん」扱いされているようで、しきりに母親を求めて顔を動かし手を伸ばし、わんわん泣いた。安全基地になっていないのである。

 ぼくもアマネの扱い方を忘れているし、向こうからもその存在の意味を忘れられている。いや、「忘れている」ということを、いつの間にか「忘れられる」にすり替えているのかもしれない。だから、「忘れられる」とは、アマネがぼくのことを忘れるということと同義ではないのかもしれない。

 それにしてもちょっとしゃくなので、今日は風呂に入る前にいないいないばあを5分くらい続けてやった。きゃっきゃと笑っていた。そのおかげか、日曜ほどには怖がらなかったようである。ただ、やはり母親を探すことはやめない。

ビルイカンヘイソク?

 4月から新しく始める調査では、子どもたちにマイクをつけてもらうのだが、むき出しのままでは不安になる子もいるかもしれないと、園の先生から安全ピンで服に留めるワッペンにマイクを仕込んではどうかと提案を受けた。それならと、1時間かけて首から提げる小さな袋を縫い上げたものの、あまりにもお粗末である。たまたま通りかかった院生さんに手芸の心得を聞いたところ、得意だとのお返事。よし、手芸アルバイト決定。伊藤さん、助かったよ~。

 学部ウェブページの更新作業は遅々として進まず、気ばかり焦る。明日は新入生のオリエンテーションではないか。なんちゃら委員として、出席せねばならない。1日仕事である。

 かつてこのブログに書いた「社会文化的アプローチにおける人格」について、広島大学の院生さんよりコメントをいただいていたのだが、ようやくそれに簡単なお返事を書いた。ヴィゴツキーの『高次精神機能の発達史』に、発達における「人格」概念について詳しく書かれた章があるのだが、そのところと、拙論で議論した「人格」概念の関連について。バラバラな行動を統一する「場」のような何かとして、ヴィゴツキーは人格を考えていた。とするなら、ハムレット論や『芸術心理学』における登場人物論との対応は十分に考えられる。このつながりについては指摘を受けて気付いたことだ。岡花さんありがとう。

 携帯に電話がかかっていた。かけ直すと妻である。

 アマネの左目からの目やにがひどく、思いあまって眼科を受診したところ、ビルイカンヘイソクだろうとのこと。鼻涙管閉塞?調べてみると、よくある先天性の状態らしい。治すには、針金のようなものを涙管に差し込むようだ、と妻。ひい、痛そう。

 調べてみると、大きな病院の眼科なら小児眼科の専門医がいるようだ。もうそろそろ長崎から札幌へ帰ってくるので、すぐに市内のどこかの病院へ連れて行くことにした。

カルメン故郷に帰る

 週末に有給をつけて茨城へ帰省した。アマネにとっては初めての茨城である。

 往きはANAで。搭乗受付カウンターで「赤ちゃん連れですが、都合のいい座席を取ってください」と伝えると、「ベビーベッドをお使いになりますか」とのこと。どのようなものか知らないが、とりあえず「はい」と言ってみる。
 座席は、機内映像が映し出されるスクリーンのある壁のちょうど前だった。壁には穴が3カ所空いている。離陸後しばらくすると、フライトアテンダントがやってきて、鉄のフレームに布のはられたかごのようなものを持ってきた。フレームの端を壁の3カ所の穴に差し込んだ。これがベビーベッドなのだそうな。確かに、飲み物を飲むときなど、このかごの中に赤ちゃんを入れておくとだいぶ楽である。

 羽田に到着、実家の父母が車で迎えに来てくれていた。アマネは会う早々大泣きである。ひとみしりが激しい。父母はあまりアマネに顔を合わせないようにしていた。さいわいチャイルドシートのなかでは大人しくしていてくれていた。

 実家には妹夫婦とその子ども(1歳)が来ていた。この子はとにかく走り回り、興味のあるものを手当たり次第触りまくる。夕食は大騒ぎしながら食べた。

 2日目、午前中にアマネをだっこして近所を散歩。目の前の丘を登ったところにあるご先祖様の墓にアマネの顔を見せ、手を合わせる。盆にも彼岸にも来ることができなかったので。
 午後から、妹夫婦とともに、老人ホームに入っている祖父にアマネを見せに行く。だいぶ耳は遠いのだが、それでも受け答えはしっかりしていた。

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 3日目、妻が、筑波時代からながらく懇意にしていただいている美容師さんのところへ、調髪してもらいに行く。ついでにアマネも髪を切ってもらう。生まれたときのまま、ボサボサだったのだ。美容師さんの顔を見て大泣きしながら、顔をぶんぶんとふりながら、ようやく切ってもらう。

  4日目、妻は長崎の実家へ、ぼくは仕事があるので札幌へ。昨年11月のように、また1か月半ほど単身赴任生活である。ふたたび父母に羽田に送ってもらう。アマネも二人にはもうすっかり慣れ、昼食を食べるときにはだっこをされても騒がなくなった。よかった。

 自分の将来のことはさっぱり分からないものの、できれば生まれ育ったこの地で最期を迎えたい。たいした家でもないが、とりあえず代々引き継いできたものもある。アマネは八代目にあたるらしい。君がどう思うかは分からないし、反抗してどこかに行ってしまうかもしれないけど、ここは確かに君の根っこの1つなのだよ。覚えておきなさい。

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 札幌に戻ると、道路の雪はほとんど融けてなくなっていた。

腕がだるい

 唐突に揚げた芋と揚げた鶏肉を食いたくなった。その旨山の神に具申すると同意との返事。
 そこで彼女は昼間の2時間ほど、エスタへ買い物へ出かけた。こちらはその間、アマネと2人留守番である。

 おっぱいをたっぷり飲んでいるので腹はくちいはずだが、なかなか寝ることができずにぐずぐずしていた。だっこして左右に揺らすとかくんと寝ることが多い。そのため眠るまで縦だっこであやす。
 が、なかなか寝ない。

 揺らしているこちらは暇なので、院生さんから借りている「水曜どうでしょう」DVDを鑑賞しながらあやす。ディレクターの張りのある笑い声に誘われ、アマネは画面の方に振り返る。これではかえって眠れないので、「太田和彦のニッポン居酒屋紀行」に切り替え。テレビの音に気を取られることはなくなったが、それでも寝ない。

 そうこうしているうちに妻が帰宅。妻の顔を見るとアマネは安心したのかビイと泣いた。

 フライドチキンを食うのは1年ぶりくらい。これの身よりも軟骨が好きで、妻が残した骨までせせる。3つで飽きた。

 夕食をそそくさとすませ、アマネを風呂に入れ、寝付いたところでPCに向かう。キーボードを打つ腕がだるく肩が痛いことに気づく。2時間も、8キロの物体を抱いていたわけだ。だるくもなろう。

実験協力者のハシゴ

 現在、2件の縦断調査に協力者として参加している。ぼくでなく、アマネが、だ。

 調査協力者探しには苦労しているので、ぼくが調査対象者となったときにはすすんで協力しようと思っていた。なのでアマネが生まれたときにちょうど協力者を探していた2件の乳幼児発達調査に参加することを決めたのだった。

 今日は午前と午後とでその2件とも調査者が来宅した。

 まずは朝9時から某大学のK先生がいらっしゃった。妻が息子に離乳食をあげる場面をビデオで撮影するという。20分くらいかけて食べさせ、それを脇からビデオで撮影されていった。

 昼過ぎからは某大学のA先生がいらっしゃった。息子にさまざまな音楽を聴かせて反応をビデオに撮影するという。また、妊娠や出産、育児などについて妻に質問をされていった。

 ふだんはなにしろ核家族の見本のような生活を送っているため、1日にどやどやと人がこんなに出入りすることはまずない。なのでアマネは興奮してしまったようで、夕方には顔を真っ赤にしてキーと叫びっぱなしだった。

 ぼくにとっては、研究で先を行かれる方々の調査の実際を間近で見られるのがうれしい。直接見る機会があまりないことだからだ。ノウハウを知るチャンスでもある。

 ただ、妻とアマネには少し負担をかけてしまっているようにも思う。まあアマネが乳幼児でいられる時期は限られているし、その間に乳幼児を対象とした研究に参加する機会もそうあるわけではないだろうから、ね。

歯が頭を

アマネの話であるが、下あごのはぐきから歯が生え始めたようで、その頭が見えてきている。本人も気になるようで、
しょっちゅう舌ではぐきの辺りを触ったり、くちびるをチュパチュパと吸ったりしている。

面白いので口に指を入れてみると、かまれてけっこう痛い。母親が「はがため」を買ってきたのでくわえさせてみると、
あごをカクカクと動かしアグアグしている。