【イベント】【告知】発達支援フォーラム 2018spring 異年齢・異学年から子どもの育ちと学びを考える~「あこがれ」と「いたわり」を越えて

保育所,幼稚園,小学校,中学校,そして高校にて展開される異年齢・異学年での学びとはいったい何なのか?その疑問に対して,さまざまな場で実践に携わる方々にお話を頂く機会をいただきました。

ぜひご参加ください。なお,本件お問い合わせは本サイト管理人dunloe.ito at gmail.com(atを@に変えてください)まで。

チラシ(pdf)

日時 2018年3月17日(土)14:00~18:00 ※開場 13:30
会場 北海道大学教育学部 3階会議室

プログラム
司会進行 伊藤 崇 氏(北海道大学大学院教育学研究院・准教授、言語発達論)
1.実践報告
(1)発寒ひかり保育園(園長・吉田 行男 氏、副主任保育士・家村 維人 氏)
テーマ「みんなきょうだい大きな家族:赤ちゃんからの異年齢保育と多世代交流」
(2)美晴幼稚園(園長・東 重満 氏、主任教諭・中川 絵理 氏)
テーマ「多様性の中で育ち合う異年齢クラス保育」
(3)香川大学教育学部附属高松小学校(教諭・橘 慎二郎 氏、教諭・前場 裕平 氏)
テーマ「分かち合い,共に活動や価値を創造する異年齢集団の歩み:壁やイレギュラーとの対峙の中で,自己の生き方・在り方を見つめ直す」
2.ショートレクチャー&コメント
篠原 岳司 氏(北海道大学大学院教育学研究院・准教授、学校経営論・教育行政学)
テーマ「教育行政研究の視座から:中学校・高校における異年齢・異学年教育の動向をふまえて」
3.総括コメント
川田 学 氏(北海道大学大学院教育学研究院・准教授、乳幼児発達論)

【主催】 北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
【付記】 本企画は、科学研究費補助金基盤研究(B)「異年齢期カップリングの発達学:子どもの生きづらさを超えるための学際的協働」の助成を受けています。

行き着く先の居酒屋

札幌を訪れた方を食事にお連れする際にはご案内できないものの、個人的にはいちばん落ちつく店というのがある。

このところ毎週訪れているのは、札幌の飲んべえならば誰もが知っている老舗「第三モッキリセンター」である。

早番で入っているおねえさんに、もう顔を覚えていただいた。それくらい通っている。

瓶ビールを一本、それに枝豆と何か(だいたい、サバ煮か串カツ)。それを空けたら燗酒に何か(だいたい、生揚げか身欠きニシン)。それでだいたい1500円前後である。

早い時間に行くと、常連とおぼしき年配男性やカップルがぽつぽつとそれぞれのスタイルで飲んでいる。それを眺めやり、聞くともなしに話を聞いていると十分に楽しい。

6時過ぎに入るとカウンターはぎっしりで(札幌には珍しい、コの字カウンターである)、4人掛けテーブルで相席もしばしばである。

何かうまい名物があるわけではない。ウインナーはシャウエッセン、餃子は紀文と堂々と品札に書いてある。ビールはアサヒとヱビス、酒は白鹿(正確にはもう少し種類がある)。昨今の銘酒居酒屋や料理自慢の飲み屋とはまったく一線を画している。

だが、この年になるまでいろんな飲み屋を経験した身からすると、もうここでいい、いや、ここがいい、と思わせるたたずまいがこの第三モッキリセンターにはあるのである。

2017年をふりかえる

2017年もあと残りわずかである。

ブログに記事をアップすることもほとんどなく、過ぎ去ってしまった。

もちろん、何もしていなかったわけではなく、本業はきちんとこなしていたつもりである。

今年1年ずっと肩にのしかかっていたのは、本の原稿であった。とある出版社より、入門書の執筆のご依頼を受け、それをしこしこと書き続けていたのである。

昨年の5月に計画がスタートし、その後私の筆がさまざまな理由で遅々として進まず、今年1月になってようやく軌道に乗り始めた。

ほぼ1ヶ月で1章(8~10ページ)のペースで脱稿し、先日ようやく全14章書き終えた(それでも当初は全15章の予定だったのを、力不足で1章削ったのである)。

というわけで、今年の重大事件は執筆完了という話であるのだが、それでは面白くないので今年1年で印象深かった出来事を7つ挙げてみる。

7位 平取町の方々と仲良くなる
 大学の国際交流イベントの関連でここ数年平取町のアイヌの方々と交流を続けている。今年は同僚の先生といっしょにプライベートでも訪れていろいろとお話をさせていただいた。

6位 アマネ歯を抜く
 夏休みに入ってすぐ、公園で遊んでいたアマネが遊具に顔をぶつけ、上の前歯を歯茎に陥没させるという事件が起きた。ひどく陥没していたため、けっきょくそれらの歯を抜いて、もういちど埋め直すという手術をした。結構な大騒動であった。

5位 ゼミ始まる
 言語発達論なる海のものとも山のものともつかぬゼミを始めてみて、ぼちぼちと人は来ている。特に後期は、ヴィゴツキー『思考と言語』を読むよ、そうとう難しいよ、と言っておいたにもかかわらず、6人の2年生が来た。古典を読むのは若いうちがよい。

4位 海外出張続く
 大学の国際交流イベントの関連で、今年の9月にタイのチュラロンコン大学とロシアのサハリン国立大学を立て続けに訪問した。なかば学生の引率のような形であったのだが、ノルマがさほど大きくない出張だったので、それぞれの地の事情や大学の様子を拝見できてとても意義深い出張だった。

3位 とある小学校での調査続く
 国内のとある小学校での調査を継続的に行っている。今年は3回の調査を実施し、特にそのうち1回は、子どもたちが合宿に行くのについていった。ビデオカメラをもってシャドウイングするのは久々だったので要領を思い出すのに苦労した。

2位 東京での監禁続く
 共同研究者の先生からのお誘いで、このところしばしば東京にてデータ討議や執筆のための缶詰になる。それを「監禁」と呼ぶ。監禁の後は飲み屋に繰り出すのだが、おかげで銀座のお店に詳しくなった。

1位 いろいろ書く
 というわけで、自分としては1冊の本を書き上げたというのが一番大きかった。

来年はぼちぼちアカデミックな場所に赴いてアウトプットをしていく予定である。

【イベント】「「同年齢」保育・教育をちょっと疑ってみる:異年齢保育・教育&多世代交流の可能性」に参加します

神戸大学の赤木和重先生が主催される研究会「「同年齢」保育・教育をちょっと疑ってみる:異年齢保育・教育&多世代交流の可能性」に発表者として参加します。お近くの方はどうぞお立ち寄りください。

以下の案内は神戸大学内のサイト(http://www.h.kobe-u.ac.jp/ja/node/4817)からの引用です。

日時 2017年10月13日(金)18:00~20:30
(終了後,引き続き懇親会を行います)

場所 鶴甲第2キャンパス 大会議室(A棟2階)

企画趣旨 なぜ,私たちは「同じ年齢で遊ぶ・学ぶ」ことを当然のように考えてしまうのでしょうか?それは,思いこみかもしれません。そして,その思いこみが,教育の幅を狭めている可能性があります。そこで,今回は,限りなくユニークな発達心理学研究者お二人をお迎えして,異年齢保育・教育の可能性を探るとともに,異年齢だからこそ見えてくる「発達」「インクルーシブ」概念を一緒に検討します。

内容
 川田 学さん(北海道大学)「異年齢・多世代の実践から発達を考える」
 伊藤 崇さん(北海道大学)「児童期の発達と異年齢教育」

参加費,事前予約 参加費不要,事前予約は不要です。当日,ふらふらっとお越しください。
(※懇親会費については,別途,頂戴いたします)

お問い合わせ
 赤木 和重(人間発達専攻 こころ系講座)まで
 akagi@pearl.kobe-u.ac.jp

「おかしな問題」

5枚入りのデュエマのパックを8パック買いました。全部でだいたいいくらでしょう。

川床(2007)を読んでいて,上のような問題を思いついた。これ,うちの息子は解けるだろう。「ここで買えばいくらだけど,あそこで買えばいくらになる」といった,問題の文脈を自分で作り出すこともできるだろう。

6kgの小学生が8人います。全部で何kgですか。

これは非現実的な問題として挙げられている。確かにそうなのだが,これは「6kgの小学生がいたとして」「1kgは私たちの世界での4kgだとして」と仮定した上で問題をとく行為と捉えるならどうだろう。


川床靖子 (2007). 学習のエスノグラフィー:タンザニア,ネパール,日本の仕事場と学校をフィールドワークする 春秋社

【告知】Japan All Stars国際ワークショップ2017 「日本におけるパフォーマンス心理学の未来」

掲題のワークショップが,本年8月16日から18日にかけて東京にて開催されます。

不肖私も招聘委員の末席を汚しております。どうぞふるってご参加ください。

告知サイト

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研究室サイトを作成しています

昨年から独立したゼミをかまえはじめ,この4月から研究生が入るのと,後期からは正式なゼミ生が加わるので,研究室サイトを立ち上げてみました。

言語発達論研究室 北海道大学大学院教育学研究院

立ち上げてはみたものの,追記すべきことは山ほどあり,それをする時間はなし。悪いクセで,サイトをいじり始めると止まらなくなるので,ここらでいったん作業をペンディングにします。

いじっている間に,こちらのHere Comes Everybodyの方の管理をMovable TypeからWordpressに移行させたいという欲求もむらむらと出てきたり。ただでさえ滞っている原稿書きがさらに遅くなるのでさすがにそこまでは無理。移行作業は来年の春ぐらいには手がつけられるかも。誰か昼ご飯3食分くらいで移行作業を手伝ってくれる人はいないものでしょうか。

顔から汗が噴き出る

他の人の本に誤植が多いなどと文句をつけているヒマがあったら自分の書いた本を見直せとおしかりを受けそうだ。

先日出版された「発達心理学・再入門」の自分の担当章に誤訳があった。それも相当影響が大きな部分。人名である。

私が担当したのは,Peter Eimasらによる,乳児の音声弁別研究に関する章である。

私はEimasの名を「エイマス」と日本語に置き換えた。

これは,なんとなく「エイマス」という表記をどこかで見た記憶があったためで,疑うことなくそのまま文字にした。

出版された後から,ある人から「“アイマス”じゃないの?」とご指摘があり,驚いて調べてみると,「アイマス」と表記する文献を見つけた。

すでにそのような表記が定着している以上,私の訳は混乱をもたらすだけである。なんらかの対応をとらねばなるまい。

外国人名については悩ましく,正直に申し上げれば,自分の担当章にあらわれる人名のうち,表記に自信のないものがいくつかある。これらももう一度確認する必要があるかもしれない。

ギョオテとは俺のことかとなんとやらとは言うものの,人に売るものがそんな調子ではよろしくない。

そういうわけで,ご購入された方には,心よりお詫び申し上げます。言うまでもなく,私が担当する箇所の誤りの責はすべて私にあります。

「心理測定尺度集まとめ」をまとめなおした

おそらくは当サイトでもっともよく閲覧されているであろう,「心理測定尺度集Ⅰ~Ⅵ」所収尺度まとめについて,3日間かけて手を入れました。

「心理測定尺度集Ⅰ~Ⅵ」所収尺度まとめ【完全版】

「心理測定尺度集Ⅰ~Ⅵ」所収尺度まとめ【ほぼ完全版】

「ほぼ」があるのとないのと何が違うのかというと,ない方(つまり,完全版)は件の6冊で「言及されているすべての尺度」を網羅しているのに対して,ある方は6冊の目次に掲載された尺度に限定しているという点です。要は,完全版の方がリストは長いのです。

当初は私の担当する実習を履修する学生用に作っておいたものですが,試しに公開したところ思いもかけず好評のようで,社会心理学会の広報委員会のページからリンクまで張っていただきました。どうもありがとうございます。

尺度名から大元の論文にまで簡単にたどれるようにCiNiiやJ-Stageなどにリンクをはっておいたところがミソなのですが,リンクの張り方が悪く,相当な量のリンク切れが放置されたままになっていました。

たまたま,こういう出来事もあり,困っている人も多かろう(これから卒論検討シーズンでもあるし)ということで,えいやっと直しました。

それにしても,「心理測定尺度集」には誤植というか,リファレンスの誤りが多くて困りました。編者の先生方におかれましては,重版の折に総チェックをかけていただければ幸いです。