Skypeは難しい

 とある打ち合わせのため、日曜なるも大学へ。

 打ち合わせ会場は横浜である。札幌の研究室と横浜の某研究室とをSkypeで結んでみる。某研究室に打ち合わせ参加メンバーがそろっていて、ぼくは一人このような形での参加である。アカウントは以前から取っておいたのだけど、使う機会がなかったので、初めての体験である。

 最初はとても面白かった。時代は進んだなあ。

 さて、打ち合わせが終わり、結果として思ったこと。

 可能であれば、会話の場に直接いた方がいい。

 ネットワークの調子如何で、動画と音声のクオリティがコロコロと変わる。最後の方はぷつぷつ途切れてばかりであちらの会話がほとんど聞き取れなかった。

 それもあるのだろうが、今、自分に話しかけられているのかどうかがよくわからない場合が多い。「伊藤さん」という言葉が会話の端々に出てくるのだが、それが自分に対する呼びかけなのか、それとも自分のことが話題に上っているだけなのかが判別つかない。

 これは相互行為分析的にはよく理解できる。というのも、会話場面において参加者はネクストスピーカーの選択のためにいくつものリソースを用いているのだが、そのうちいくつかがSkypeでは使えない。たとえば視線などだ。向こうでは複数の参加者が視線のやりとりをしていて、会話のアドレスが自明であるために、かえってこちらには不明になる。このことは、文字によるチャットと比較すればよくわかる。文字だけであればネクストスピーカーの選択を文字で行うことになるから、参加者全員にとって自明になる。

 そういったことを考慮に入れた上で、ひとくふう入れれば、とても楽しいツールになりそう。たぶんそういう工夫はもうすでになされているのだろうな。

助動詞「ない」の連用形中止法

 学生のレポートなどを採点していると、ときに、自分にとって「据わりの悪い」日本語表記に出会うことがある。

 たとえば、鉤括弧を閉じた中に句点を追い込む表記。「そうなんですよ、山本さん。」のようなもの。

 私の教わった限りでは、鉤括弧の中の文末には句点を打たないことになっていたはずだった。なので、最初の頃はそのように書いてきた学生には修正させていた。ところが、どうも追い込む表記で習わなくなったらしい。あるとき松井豊先生の『心理学論文の書き方』(河出書房新社)を読んだところ、そのようなことが書いてあった。それ以降は、修正させることはなくなったものの、やはりいまだに個人的には据わりの悪い表記である。

 あと、しばらく前から気になっていた表記として、こういうのもあった。

 レポートを提出しなければならなく、時間もなく、困っています。

 一読、個人的に強い違和感をもつ個所がある。最初に出てくる「なく」である。これが「~しなければなら、云々」という表記であれば違和感はない。また、二番目の「なく」はこのままでも違和感はない。どうしてだろう。

 調べてみると、上記例文の中途に現れる「なく」のような表現は「連用形中止法」と呼ぶらしい。後続するはずの用言を落として連用形だけ残した表現であり(←これもそうだ)、特に珍しいものではない。「時間もなく」の場合は、形容詞「ない」の連用形で終わっている形である。

 どうも違和感をもつのは、「ない」が助動詞の場合のようだ。「花は咲かなく、鳥も飛ばない」。うーん、変だ。

 では、正書法からして誤用かというとはっきりしない。たとえば「教えてgoo」に以下のような投書があり、それに対しては「誤用とは言えない」という回答があった。

  「楽しいときでも笑わなく」が不自然な文法的根拠

 助動詞「ない」を連用形中止法に用いることは、誤用ではないが、慣用されてもいない、といったところだろうか。

写真→イラスト

 アルファブロガーとしておなじみの小飼弾氏のブログからの情報。

 404 Blog Not Found  これスゴ! – BeFunky

 アップした写真をイラスト風にしてくれるサービスがこちら。

 Befunky

 たとえば,こんなファンキーな写真が。

P1020460.JPG

こんな感じの,ファンキーなイラストに。

1216189398-1216189398.jpg

 オー。こりゃすげえや。

 まっさきに思い浮かんだ使い方は,研究目的で撮影したビデオ映像から取り込んだ静止画を,ファンキーな線画にすること。静止画そのままだと,個人の顔が特定されるため,プレゼンや論文に載せるにはなんらかの加工が必要なわけ。

 これまでは,静止画が映ったディスプレイに紙を置いてトレスしたり,フォトショで輪郭抽出をしたりしていました。そんな手間もこのサービスで一発解消!

 …と思ったのですが,利用規約を読むと,「個人利用に限る」とありますね。うーん,残念。