吉田類講演会

 日曜日に共済ホールで開かれた、吉田類講演会「酒場詩人のススメ」に行ってきました。

 吉田類氏をご存じない方も多いと思いますが、酒飲み業界(?)では著名な方で、BSでは居酒屋を飲み歩く番組を持っているほどです。

 吉田類の酒場放浪記

 好きこのんで飲んべえの話を聞きに行く物好きも多くなかろうとたかをくくって開演ぎりぎりにホールに入ると、600人ちょっと収容するスペースはもうすでにいっぱいでした。札幌にはどれほどの酒飲みがいるのでしょうか。

 暗転してBSの番組のテーマ曲が流れると会場が歓声に包まれます。黒のハンチングを斜めにかぶり、首には黒のストールと全身真っ黒ないつもの出で立ちで吉田氏が登場。拍手に応えて手を振ると、会場からは黄色い声があがりました。

 開口一番、「ロック歌手になったようですね」。これでのったかのらずか、昨夜深酒したにもかかわらず早朝から円山に登ってきた話を始め、「実はいま脱水状態なんです」とのこと。

 太田和彦氏も山をやるそうですが、いい感じに酒を飲む人は、酒を飲んでいないときにしていることが実にさわやかで健康的ですね。ぼくのように運動不足の上でストレス解消で飲むのが一番あぶない。

 氏の講演の内容は、結局のところ、健康的に飲むということは、酒や食材を含めて、美しい自然を満喫するということだったと理解しました。

 ここで第1部終了。整理券の若い方から、ロビーにて日本酒と焼酎とホッピーが振る舞われるそうです。狭いロビーはごった返していました。

 第2部は、吉田類氏を囲んでのトークセッション。出演者は、ホッピーミーナことホッピービバレッジ社長石渡美奈氏、ムック「古典酒場」編集長倉嶋紀和子氏、エッセイスト坂崎重盛氏。

 そこになぜか、会場から、吉田氏の酒友のDJスサキ氏、野毛で立ち飲み屋を経営するホッピー仙人が乱入。壇上はいきなり賑やかになりました。

 なにしろスピーカーの目の前にはすでに焼酎とホッピーが置かれており、各自飲みながらの話はあちこちに乱れ飛び、筋を追うことはすでにして困難でありました。

 このようにして第2部は終了。振る舞い酒第2回に当たっていたので、ぼくは焼酎をいただくことに。吉田氏が名付けたという「夢音」なる芋。割るものが何もないので生で味見しました。

 第3部は公開句会。ということでしたが即興でひねるわけではなく、さきほどの登壇者の方々が俳句について語り合うといった内容。

 そのまま「お楽しみ抽選会」。ホッピーお試しセットや日本酒や「古典酒場」や焼酎やいろいろ用意されていましたが、残念ながら当たらず。

 吉田氏の酒飲みネットワークはとても広いそうです。人脈を広げられたコツは、他人を受け入れること。初対面の人とでも、カンパーイとやってしまえばそれで垣根はなくなるそうです。それは自然に身をゆだねるという山登りにも通じるものだそうです。見習いたいものです。

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