いろいろあって、大学を出るのが遅くなった。
地下鉄南北線の平岸で降りて、てくてくと住宅街のなかをあるくと、電光掲示板にあかあかと「沖縄料理」と出てくる。「ごーやちゃんぷる」である。
おばあがやっている沖縄料理居酒屋。2~3カ月に1度くらい顔を出す。
たまに顔を出すといつもカラオケの宴会をしているのでそこに混じって大騒ぎをしているうちに深夜過ぎて次の日は午前中使い物にならなかったりする。そんなところである。
今日は新人2名がカウンターでまじめな話をしている脇で、他に常連さんがめずらしくいないのでおばあとゆっくりと話す。
ビール、泡盛。お総菜、おでん、手羽先、「すば」。「これあけちゃって」と泡盛のボトル1本出してくれる。
「さーたーあんだーぎー」の話になって、「おばあのは食べたことがない」と言うと、「じゃ、作ってあげる」。
卵と小麦粉を混ぜてぱぱぱっと作ってくれた。むっちゃくちゃうまい。本当にうまい。
「これ食べたらほかのは食べられないさー」とおばあが誇らしげである。