ISCAR-Asia 2010開催される

 茗荷谷の筑波大大塚キャンパスにて、掲題の集まりが開催された。

 正月ボケをむりやり吹き払うかのように、朝9時からセッションの開始。夕方の5時半までみっちりとつまったプログラムだった。

 今回の目玉はやはり昼からのワーチの講演会だろう。話のアウトラインはおなじみのもので、ヴィゴツキーの革新性をどのアイディアに見るかというもの。ワーチは、発生的方法、高次精神機能の社会的起源、そして精神機能における媒介が重要なアイディアだとした。

 ワーチがソ連に向かった時、関心があったのは心理学と「言語学」だったのだそうだ。後者の素養が、ワーチの議論のオリジナリティの少なからぬ部分を構成しているように思われる。彼の著作には、言語学の用語が頻出しており、またそれが、分析の鍵となる概念ともなっている。

 心理学における言語の位置づけをもっと底にいたるまで徹底的に考えなければならない。

 この講演会以外にもプログラムは目白押しだった。私は、午前中は教育学のセッションなどをはしごし、午後からは件の講演会と最終シンポジウムに参加。最終シンポは司会としてマイクを持った。みなさん話すことはたくさんあり、結局終了時間から10分のびて閉会。司会の不手際が目立つのみであった。

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