三徳六味、円山ママ、夜光虫

 今後の研究についてお知恵をいただくというか、ご相談申し上げるために、東京からSさんにお越しいただいた。Sさんはジェスチャー研究の若手ホープ。お互い、小学校での子どもが展開するコミュニケーションの具体的なところに関心があり、どのような研究ができそうか話し合いをすることに。

 話し合いは金曜日に行うことにして、鋭気を養うために北海道の美味いものを食べるべく、円山に。

「三徳六味」を訪れるのは本当にひさびさ。もう1年ぶりになるのではないか。「忘れないでいてくださることが一番ですよ」と、店主の亮さん。いやもう、本当にごぶさたして。

 食事なしのコースとありのコースの2パターンがある。今回は「なし」のコースで。カウンターに陣取り、まずは生ビールで乾杯。

 先付けは、地の山菜の山葵和え。笹竹、浜ぼうふうなどが入る。(詳しくは失念)

 甘鯛の昆布締め。煎り酒でいただく。何重もの仕事がきちんと反映されている。

 八寸。胡麻豆腐、卵焼き、大角豆の胡麻和え、つぶ貝煮、ナス田楽、蛸の柔らか煮、四万十川の天然沢蟹唐揚げが、ひょうたん型の皿に。ひと品ひと品で、味の確認。

 焼き物は二品。さきほど先付けで出た笹竹を皮ごと焼いたもの。あまーい。もうひと品は、サクラマスの脂ののったところ。皮まできちんと平らげる。

 最後に、里芋の唐揚げと餅に蟹の身の入ったあんをかけたもの。山のものと海のものの取り合わせだが、何をどう組み合わせるかに心配りが見える。蟹の豪華さを楽しみながら、だしの確かさと芋の素性で安心する一品。

 帆立の山椒煮をいただく。酒のおつまみにぴったり。

 亮さん、ミキさんは相変わらずの様子。忙しそうだが、楽しそう。板場にこの4月で専門学校を卒業したという女性が見習いで入っていた。堀北真希似の、芯の強そうな方。厳しい親方のもとでしっかり修行してください。

 店を出て、もう少し酒を飲むことに。円山公園駅までの通り沿いにある不思議な飲み屋、「円山ママ」へ。

 カウンターの中にいるのはママではなくお兄ちゃん。ママというのは「インパクトのある名前にしたかったから」だそうだ。「飲みマニア」の心をくすぐる酒の揃え。Sさんは梅ワイン、ぼくは亀甲宮(いわゆるキンミヤ)のホッピー割り。おつまみに生ラム刺身と枝豆。ラムのくせにクセがなく食べやすい。

「すすきのに行きましょう」とSさん。ではと、一番の繁華街をご案内。迫り来る黒服(のような人たち)を追い返してぐるりと見て回る。

 カクテルっぽいものをとのご所望で、いつもながらの「夜光虫」へ。ぼくもいつもながらのジントニックを。それと、締めのラーメンも。1人前を2人で分けてちょうどいい分量。

 明日の話し合いに備えて終電前に切り上げる。

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