円山、三徳六味にて

 円山に移転した三徳六味へ行ってきました。

 移転したのが去年の10月ですから、すでに4ヶ月ほど経っているのですね。その間、ぼくはふらりと1度だけおじゃましました。

 地下鉄東西線円山公園駅から歩いて5分ほど。入り口の引き戸を開けるとアプローチがあり、中の様子が見えません。
くぐり抜けると右手にカウンター席、左手に2間の小上がりがあります。天井からの抑えた明かりに照らされたカウンターに座ると、
美園にあったときと比べて一段グレードアップした板場が一望できます。 おそらく、「以前のお店ではやりたくてもできなかったこと」
をできるようにしたのでしょう、店主夫妻の意気込みが隅々まで漲っています。

 さて本日は、学部の同僚のM先生、学部OBのIさん、OGのHさんにぼくを加えた4名での食事会。
ご飯までついたコースをお願いしておきました。

 初めて通された小上がりには真新しい畳が。

「これは和紙畳というんですよ。あせないし、ほつれなくていいそうです」と、ミキさん。へえ、そんなのがあるんですか。

 まずはめいめい飲み物を頼み、乾杯。OGのHさんは現在関東の方にお勤めで、仕事の話などでひとしきりもりあがります。

 1品目はふろふき大根。柚味噌でいただきます。寒い中歩いてきたので、温かいものが嬉しいですね。

 2品目は百合根の茶碗蒸し。上にそぼろあんがかけてあります。これまた温かくて胃にするすると入っていきます。

 このあたりから記憶が少し心許ないので料理の出てきた順序はあやふやです。それくらい話が楽しかった、ということで。

 温かいものが続いた後で出てきた本日のお造りは、鮪、ホタテなど。ホタテに少し仕事がしてあったように覚えています。

 八寸。ひょうたん型の膳の上に、酒肴が少しずつ載って出てきました。覚えている限りで、胡麻豆腐、鴨、からすみののった菜の花、
とんぶりののったもずく、たたみいわし炙りなど。Iさん曰く、「これには感動しました」。

 さてここからお腹にたまるものの登場です。まずは焼き魚。今日はノドグロだそうです。日本海のものだそうですが、
脂がたっぷりとのって美味しい。

 肉料理は少し趣向を凝らして、牡丹鍋でした。和歌山の猪だそうです。野趣あふれる一品。

 だいぶ満腹になってきた頃、締めの炊き込みご飯ができあがってきました。中身は、たっぷりの野菜とアサリです。土鍋で炊かれたので、
いい塩梅で底の方におこげができて見るからに美味しそう。椀物に鯛のあら汁。香の物を添えていただきます。各人2杯は食べましたか。

 デザートでマンゴーソースののったブラマンジェをいただき、ごちそうさまでした。

 7時半に始まり、ゆっくり話しながら食べていたので、お店を出たのはすでに11時近く。他の3人も料理に満足してくれた様子で、
セッティングした者としてはなによりでした。

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