これまた掲題のとおりなのですが、もう1冊出ております。長年いっしょに研究会活動を行っているお仲間たちと共同で書いたものです。
心理学・教育学・社会学の理論書を1章で一冊ずつ取り上げ、その読み方はもちろん、どのように展開が可能なのかという点まで踏み込んだ、ユニークな本です。
このスタイルの本を、2007年にも出しているのですが、今回はその第2弾ということになります。前書から変わったのは、最終章に陳省仁先生のインタビューを掲載したこと。このインタビューには私もかかわっています。ぜひお手にとって確認してみてください。おもしろいです。
山本睦・加藤弘通(編著) ひとつ上をいく卒論・修論を書くための心理学理論ガイドブック ナカニシヤ出版
●主な目次
はじめに
1 動いて知る
J. J. ギブソン『生態学的視覚論』
2 「抵抗」が身体・知性・意志をわがものにする
E.セガン『知能障害児の教育』
3 大人を理解するためにはまず子どもから
J.ピアジェ『思考の心理学』
4 自閉症の発見を導いた子どもの見方
L.カナー『幼児自閉症の研究』
5 子どもの「できなさ」には意味がある
L.S.ヴィゴツキー『新児童心理学講義』
6 やりたいようにやることが自由なのか
A.N.レオンチェフ『子どもの精神発達』
7 サルが人間になるについての「意図理解」の役割
M.トマセロ『心とことばの起源を探る:文化と認知』
8 教育という営みによって我々はなにを目指すのか
J.S.ブルーナー『教育という文化』
9 人間の幸せを科学する
M.チクセントミハイ『フロー体験 喜びの現象学』
10 いま目の前にある「あたりまえ」を見つめなおす
K.J.ガーゲン『社会構成主義の理論と実践』
11 「原因」ではなく「結果」を疑う
S.マクナミー,K.J.ガーゲン『ナラティヴ・セラピー』
12 行為から意識をみる
G.H.ミード『精神・自我・社会』
13 聖なる出会いに奉仕せよ
E.ゴッフマン『儀礼としての相互行為:対面行動の社会学〈新訳版〉』
14 動機は社会をうつす鏡である
C.W.ミルズ『権力・政治・民衆』
15 優等生心理学からの脱却―陳省仁氏にきく―あとがき