ハタハタ

 家内が夕食の買い物に出かける際に「なにか食べたいものある?」と聞くので、「ハタハタ」と答えておきました。このあいだ一緒にスーパーに行った時に子持ちのハタハタがおいしそうだったので思い出したのです。

 買ってきてくれたのは腹がぱんぱんにふくれたメス4尾。1パック320円。ながらく禁漁が続いたせいか、高級魚というイメージがぼくのなかではあるので、えらくお買い得感があります。

 魚を買うのに、子持ちにするか、それともそうでないのにするかで悩む時がありますな。魚卵が食べたいと思えば迷わず子持ちですが、そうでなく「この魚が食べたい」と漠然としているときは子持ちだと逆に身が相対的に少ないので損した気持ちになる。鵡川のシシャモなんて、オスの方がおいしいと言われているくらいだし。

 その点、ハタハタというのはもう卵を食べたいときにしか買わない魚です。ブリコって言うくらいで、噛むとぶりぶりと口の中でつぶれて心地よい。

 さてそのハタハタですが、今回は2尾ずつ、塩焼きと煮付けにしました。10分くらい火を通すのですが、焼くにせよ煮るにせよ、卵の表面は真っ白になってくるものの、その中側にある卵や内臓は焼けた感じがしません。表面の卵がどうも内部を保護しているような。

 それでもだいたい火が通ったようなので盛りつけていただきました。おいしいので1人で3尾食べましたよ。

 その夜、きりきりと腹が痛むので目が覚めました。もしやと思い調べてみると、ハタハタの内臓にはホタルイカにいるのと同じ寄生虫がいるんだそうです。今は平気ですが、もしかすると焦熱の刑をまぬがれた幼虫が腹の中で暴れ回るかもしれない。

 まあ、腹痛の原因は食べ過ぎだと思うのですがね。

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