静岡居酒屋紀行その2

 一夜明けて学会が始まる。会場となる静岡大学は静岡駅からだいぶ離れており、バスかタクシーでなければ宿からたどり着けない。

 早めに会場入りして、旧知の先生方にご挨拶。

 午前中はOさんたちのシンポに参加。ただいま自分が教室の談話分析をしているので大変参考になる。何に適応するか、そうすると「同時に」何に適応できなくなるのか。もしかすると子どもたちは適応すべき「何か」を自分たちで創り出しているのではないか。そんな感想を持ちながら話をうかがった。

 午後はポスターをちらちら観ながら次の日の出番のための準備。と、突然電話がある。M先生から。今日これからのシンポに指定討論として代打で出て欲しいとのこと。なんじゃそら。幸い、コメントできない内容でもないのでお引き受けする。

 バフチン理論の教育心理学への応用について。提供された話題にふむふむとうなづきながら内心気が気ではない。前の席に座っていたKくん(彼も代打)がPCに個別の話題提供者へのコメントを書いているのが見えたので、全体に対して、どうとでも答えられそうなコメントを準備する。

 シンポの流れでそのまま打ち上げ。昭和町の交差点から少し入った大衆酒場(名前失念)。1つのテーブルを10人で囲む。黒はんぺん、しらすおろし、串焼き盛り合わせ。品書きの短冊がカウンター上の壁にずらりと並ぶ、正統的な大衆酒場。

 この店を出たらおでんで有名な青葉横町へ行こうとM先生と事前に話していたのだが、大衆酒場を出たときにはすでにどこかに行ってしまったあとだった。仕方なく一人で青葉横町をのぞく。端の店に見知った顔があった。大学院の先輩のNさんである。せっかくだからいっしょに飲もうと店に入ってみる。と、その顔の奥にもう一つ見知った顔が。M先生だった。なんじゃそら。

 おでん「和子」。8人も入ればいっぱいになるような、カウンターのみの店。青葉横丁にはこうした店がずらりと入っているらしい。ここで初めて静岡おでんを食べる。牛すじからだしを取るのでくどいかと思ったがそうでもない。

 おでんをつつきながら衝撃の事実を知る。

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