非常勤終了

 本日で、4年間つとめた非常勤講師としての授業が終了。30日に試験をして採点を送れば完全にお役ご免である。

 最後の授業の内容はピアジェの発達理論。構成主義とは何なのかというのをぐじぐじと話す。

 講義の最後、「これでこの大学でお話しするのは最後です」と言い、学生にお礼を述べて終えた。非常勤講師室に戻り、スタッフの方にもお礼を述べた。

 札幌学院大学の森先生からお話しをいただき、心理学の概論的な講義を持たせていただくことになったのが4年前。そのときは自身の勉強のつもりで生涯発達について議論しようと思い、レジュメを作り込んだ。そのときのレジュメは、束ねれば一冊の本になる。

 その後の3年間は、発達ばかりでなく基礎系の話もしなければと認知心理、臨床心理、社会心理を広く浅く伝えることに腐心した。おかげで、講義を持っていなければ絶対に買わないような本もネタ本として買い続けることとなった。おそらく、いただいた給料の半分は本代に消えたろう。

 初めの2年間は受講者の数がやたら少なく、ともすると教室に学生1人ということもあった。「どうしましょうか、休講にしましょうか」「せっかく来たので」と笑いあいながら、普通にスライドを使って話をした。

 続く2年間はやたら多い受講生をさばくのに必死だった。試験を難しくしすぎて6割不合格という不本意な結果になったこともあった。申し訳ない。

 まあ、終わってみれば思い出深いのである。

 「心理学の講師」としての力量もだいぶ上がった気がする。気がするだけだけど。それまでは社会文化アプローチだの状況論だの、正統派心理学からはみ出た人たちの話しか知らなかったので、心理学の歴史については無知だったわけである。だいぶ、正統派心理学のいいところと悪いところについて、自分なりに理解することができた。教えることが最大の学びであることよ。

 お世話くださった森先生に深くお礼申し上げます。

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