昨晩は札幌に大雪が降った。前日まではそんなそぶりも見せなかったのに。
また今年も雪かきに明け暮れる日々が始まるのかという暗鬱な気持ちが浮かぶ。
と同時に、地べたを覆うこの白さを懐かしいとも思うようになった。さすがに6年も札幌にいると感覚がそうなってくるのか。
雪もまたいいもんである。
夜空がぼうっと鈍く明るく光るなか、しんしんと降るのをずっとながめているのもいい。
静まりかえった夜中、もふもふもふと間抜けな音を立てながら雪道を走りぬけていくスタッドレスを聴くのもいい。
冬というのは空気が乾燥して音がよく響くもんだが、雪の中では跳ね返ることもできず、それが静けさを作るのである。
そうしたいっさいが懐かしい。
しかししばらくたてば、白い根雪に隠された土の色を今度は懐かしく思うのだろうな。