大雪と前期試験

 先週末、北海道を見舞った大陸からの低気圧は、札幌に大雪を降らせた。けっこうな吹雪で、
車の周りの雪をかいてもかいてもその上からずんずん積もっていった。しまいにはあきらめて寝た。

 明けて日曜、空は見事な晴天、しかし地上は高く積もった雪に白く覆われていた。発表では札幌で90センチは積もったようだ。
朝から車を発掘にかかる。雪かきダイエットと称して、3、40分ひたすら雪をハネる。大汗をかいた頃、ようやく、
動かせるかなという程度にはなった。

 さて、天気の気まぐれがもたらす災厄は平等にふりかかる。こちらが車を発掘していた頃、
北大を受験する高校生たちのなかに悩めるものがいたようだ。

 月曜は予定であれば国公立大学の前期試験の日程であったのだが、雪の影響で飛行機や汽車の運行がガチャガチャに乱れて、
日曜に札幌入りできないものが出てきたようだ。北大はすばやく試験日程をまるごと1日火曜にずらすという決断をした。

 受験生にとっては少し余裕が出てよかっただろう。

 試験を実施する教職員にとっては、しかし、延期という決断はなかなかに悩ましいものであったろう。試験は1日で終わるが、そのあと、
採点、集計、合格者発表と、団子のように連なるスケジュールがすべて1日ずれる(知らないけど、たぶん)。試験担当の先生たちは、
本来のスケジュールであれば試験の仕事が終わった頃に入れていた出張を止めたりなんだりとあわただしかったのではあるまいか。

 試験とは大学に所属するスタッフにとって、ひとたびなんらかの任を命じられたならば、
何はさておいても奉じなければならない職務である。風邪をひいたとしても、はってでも出なければならない。そうしないと、
ほかのスタッフから白眼視される。ほんとだよ。前から出張が入っていたからなどという理由で職を放棄しようものなら、
おそらく誰も口をきいてくれなくなるだろう。たぶん。

 この雪を本当に恨めしく思っているのは、受験生ではなく、北大の試験担当の教職員であったことだろう。がんばってください。

 ちなみにぼくは今年度は何の担当にもなっていない。センターも、前期も、後期も。
去年まで4年連続でなんかかんかやったからお休みである。

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