繚乱

 晝の札幌は初夏の陽気であります。

 道の上から汗ばむ額に手をかざしてふと見遣ると、冬の抑圧をやぶってよろこび咲きほこる桜花。

 生ぬるい夕暮れどきは、大学構内のあちこちから、肉と煙の薫りがただよってくるころ。

 こうして考えると、風情というのは少なくとも3年ぐらいで学習できるものなのですね。

 4年目の春に思うわけです。

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