酪農の香り

 非常勤初日。オリエンテーションだけだから楽とは言え、2つの大学で続けて同じ講義を行う。大学の間を徒歩で移動。

 午前に1コマ終えて、てくてくと1時間ほど歩いてもう一つの非常勤先に到着。その間には酪農学園大学やら雪印種苗研究所やらといった施設が点在している。雪が溶けてむきだしになった大地から立ちのぼる、酪農の香りというのだろうか、鼻腔をくすぐったにおいは、その昔アイルランドをほっつき歩いていたときにさんざっぱら嗅いだ香りだった。干し草を詰めた丸っこく黒いビニールパックが転がっていたところも共通している。

 あらためて、ああ、北海道にいるのだなあということを実感した。札幌では味わえないのだ、この香りは。

 スーツ姿で1時間歩いたら足にマメができたよ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA