電話勧誘への対策と実践

 「ピロピロピロ」

 研究室にいると電話がかかってくる。「賃貸マンションを買いませんか」というものである。

 普段なら「買いません」で切ってしまうのだが、まあ聞いてみることにした。自分が批判的にものを考えられるかどうか、試してみるためである。

 「生命保険を考えてみてください。あれは定額もらったら終わりですが、マンションならば家賃収入が際限なく入ってくるのですよ、お得でしょう。奥様やお子様のためにぜひ」というのが趣旨であった。

 「相続税とか固定資産税は?マンションだったら結構取られるよね。それを差し引いても保険よりもお得だという証拠はあるの?」と尋ねると「勉強不足なもので」と。

 一般に、マンションや車のように、長い期間にわたってアフターサービスを必要とする物件を購入する相手としては、なるべく将来の倒産などの危険性のないところがよいだろう。

 ところで、商品を勧めるメリットについて知識を持たないのは、営業係として失格である。

 しかるに、失格な営業マンしかいないような会社は信用できない(知識のない者を営業に据えるしかないくらい人材が不足していると考えざるを得ないから)。

 信用できない会社には、さきゆきの危険因子がいっぱいあると考えていいだろう。ゆえに電話をかけてきた会社は現在のところ取引するに値しない、以上。

 「ガチャリ」

 ただ、上のロジックでいくならば、人材難が解決して優良企業になれば、取引する余地が出てくることになるな。おれもまだまだアマちゃんである。起業家にはとうていなれないな。

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