自然な会話を録音するために、デジタルオーディオプレイヤーを使っていることを書いた。
そこで最後に紹介したYP-F1ZBを購入したので、早速試してみる。
まず、個人的に一番のポイントであるところのクリップだが、しっかりした作りで、襟元や胸ポケットに指しても動かない。しっかりしているためにクリップ自体がだいぶ重いのだが(スチール製だと思う)やむをえないか。
PCとのインタフェースは、USBを介する。YP-F1ZBは、PCに接続するとそのまま1GBのメモリとして使える。Windowsのエクスプローラからファイルの操作が可能である。
YP-F1ZB側にあるUSBケーブルの接続口が変わっていて、イヤホンジャックの穴と共用である。充電はUSBからとる。
さて、朝から夕方まで、1日これを胸ポケットに装着して生活してみた。普段の発話をどこまで鮮明に録音できるのか、バッテリーはどのくらいもつのかを確認するためである。
結果、6時間連続録音したところでバッテリーが力尽きた。まあバッテリーのもちは十分すぎるくらいだろう。
次に、録音された音声(WAV形式で保存される)を聞いてみる。エクスプローラから録音されたデータを見ることができる。ファイルサイズは、6時間で92MB!たったそんなもの?小さすぎる。
案の定、録音された音声は非常に聞き取りづらいものであった。胸元にあるにもかかわらず、わたしの声すら聴き取りにくい。音質の面では、残念ながら、iRiver N-10とは比べものにならないくらい低い。ちょっとこれでは使えない。
まとめると、装着する際の容易さと安定度、およびバッテリーとメモリの容量は満足のいくものであったものの、音質が悪く、会話音声の明瞭な記録という目的に照らせば不十分であった。
これで、N-10にしっかりとしたクリップをつけるという解決方法がどうやらベストであるらしいことが判明。やはり買ってみないと分からないことは多いものだ。
なお、研究の目的からすると不適の烙印を押されたYP-F1ZBであるが、1GBのUSBフラッシュメモリとして余生を過ごしていただくことにする。