北海道の居酒屋の真髄を作る―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第14回

居酒屋の真髄を探る旅も最終局面です。

札幌市北区民センターの料理室をお借りして,受講者それぞれが「北海道の居酒屋の真髄を表す料理だ」と思うものを1人1品ずつ作ることにしました。

どんな料理ができあがったのか。それは下のリンクから「通信」をお読みいただければ分かると思います。

居酒屋の真髄通信第14号

この演習の報告も今回でひとまず終了です。実際には料理をした次の週に全体の振り返りを行い,全15回の演習を終えました。

毎回の演習の後に作成していた「居酒屋の真髄通信」を現在とりまとめる作業をしています。売るとか不特定多数に無料頒布するといったことは考えていません。単なる記録として作成しているものです。上のリンクでたどり着ける今回の「通信」は,その編集途中の冊子からの抜粋です。冊子の雰囲気がつかめるのではないでしょうか。

関心をもってお読みくださったみなさま,ありがとうございました。

のれんを作る―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第13回

居酒屋の入り口を飾る「のれん」。最終プレゼンを行う料理室にも飾りたい,ということで,受講生に作ってもらいました。

「店の名前は何にする?」と尋ねると「第三伊藤センター」と返ってきました。みんなで訪問した「第三モッキリセンター」が印象に残っているのでしょう。申し訳ないのですが名前を拝借いたしました。

ちなみに,「のれんを作る」というアイディアは,第4回の演習に来ていただいた上平崇仁先生からいただいたものです。この場を借りて御礼申し上げます。

居酒屋の真髄通信第13号

ジンギスカン(羊肉)とワイン―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第12回

「北海道の食と酒」シリーズ最終回のテーマは,ジンギスカンとワインでした。

今回の演習実施に際しては,北海道ワイン教育研究センターに大変お世話になりました。センター長の曾根先生に厚く御礼申し上げます。

居酒屋の真髄通信第12号

牡蠣とウイスキー―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第11回

受講生と共に北海道の食と酒を探る第4回目。

今回のテーマは「牡蠣とウイスキー」です。道東の自然を背景にして人々が作り出した味覚について考えます。

居酒屋の真髄通信第11号

ラーメンサラダと甲類焼酎―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第10回

受講生と共に北海道の食と酒を探る3回目。今回のテーマは,ラーメンサラダと甲類焼酎です。その背後にある大きなテーマは「バブル」と「安さ」です。

居酒屋の真髄通信第10号

ニシンと日本酒―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第8回

「北海道の居酒屋の真髄を探る」。今回から5週にわたって,北海道の居酒屋において過去から現在までの時代時代を彩ってきた料理と酒について取り上げます。

教員がレクチャーするのではなく,受講生に調べてきてもらい,プレゼンをしてもらうこととしました。

その初回となる今週のテーマは,ニシンと日本酒です。

居酒屋の真髄通信第8号

未成年に酒の核心に触れてもらうには

現在開講中のフレッシュマンセミナー「北海道の居酒屋の真髄を探る」において,北海道の居酒屋で提供されてきた食べ物と飲み物を学生に味わってもらう,ということをしています。

飲み物,というのは酒です。しかし,「フレッシュマンセミナー」の名の通り,受講生は大学入りたての1年生です。ほとんど全員が未成年です。

未成年に酒を飲ませるわけにはいきません。一方で,北海道の居酒屋を理解するには,酒について体で理解する必要があるでしょう。

ということで,酒を飲むことなく,酒の核心に触れるにはどうしたらよいのかをずっと考えていました。

出した結論が下記です。

日本酒: 酒造好適米(山田錦)で作ったおにぎりを食べてもらう
ビール: 上富良野産ドライホップを混ぜたホップ味噌,ホップ塩,ホップソーダを味わってもらう
甲類焼酎: サッポロのメーカーが製造販売するレモンソーダなど,焼酎の割り材として使われるものを飲んでもらう
ウイスキー: ウイスキーの香りづけに使う北海道産ピート(泥炭)でスモークした食材を食べてもらう
ワイン: ワイン醸造用の北海道産ブドウを使ったジュースを飲んでもらう

果たしてそれで酒の核心が分かるのかは確かに心許ない限りです。しかし,そのものを直接飲むことができない人たちに理解してもらうためにはどうしたらいいのかを必死になって考える経験はとても良かったです。

これはたとえば,ハラルフードしか食べられない方とともに食事体験をするといった事態においても起こることです。その際に,宗教的禁忌を「制約」とするのではなくむしろジャンピングボードとして,新しい体験をデザインする方向に向かえればいいのだと感じました。

居酒屋をフィールドワークする―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第6/7回

居酒屋の真髄を探ると言うからには,やはり居酒屋に入らねばなりません。

教員と受講生合わせて11名が余裕で入ることができ,しかも北海道らしさがあり,札幌の中でも老舗の部類に入り,なおかつ市民になじみ深い店。今回おじゃました「第三モッキリセンター」はぴったりです。

社長はじめスタッフの皆さんにご協力をいただき,無事にフィールドワークをすることができました。深く感謝申し上げます。

居酒屋の真髄通信第6・7号

働くことを考える―「北海道の居酒屋の真髄を探る」第5回

「居酒屋の真髄を探る」第5回は,居酒屋を含む飲食店で働く人に焦点を当てました。

居酒屋評論家の太田和彦氏がよい店の条件として「いい酒,いい人,いい肴」と言うように,「人」の要素は特に個人経営の居酒屋では大きなウェイトを占めます。

「人」の中には店主はもちろん,パートタイムで働く人たちも含まれるでしょう。店主とパートタイマーの関係は,共に店を切り盛りする同志であると同時に,雇用者・被雇用者でもあります。

「被雇用者」から見た時の居酒屋についても考えてみたかったのです。

受講者もまたさまざまなアルバイトに従事しており,労働法で守られるべき存在です。知識を得て自分を守る能力を身につけてもらいたいと思います。

居酒屋の真髄通信 第5号